一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

南しれとこ支部

べつかい乳業公社佐藤氏 三セクの経営を語る


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・47社)は8月例会を25日に開き、べつかい乳業公社の佐藤専務が第三セクターの経営について報告しました。佐藤氏は三年前に大手乳業会社から現在の会社に代表取締役専務として転職しました。「自分の入社を歓迎しない社員が多く、指示も徹底できなかったので面談や手紙を配り社員の懐に飛び込んでいった。土日も操業を休んでいたために、大型店の陳列棚から自社製品の欠品が出ていても社員は何も感じていなかった」と当時を振り返りました。

 第三セクター特有の雇用関係や社員の士気の改善に務めた佐藤氏は、三年間で赤字会社から黒字企業へと転換し、借入金も大幅に減らすなど経営手腕を発揮しています。「自立した第三セクターを作り上げたい。そして社員の雇用を保障して、雇用をもっと増やすことに務めたい」と企業の社会的責任を全うすることを誓っていました。

釧根三支部 条例制定へ向けて活発な動き


 釧路支部は摩周地区会(近藤明会長)、厚岸地区会(中村一明会長)で中小企業振興基本条例制定会議を開き、「条例制定で地域はこう変わる」と題して、釧路支部政策委員長の福井克美氏が講演しました。

 福井氏は「日本の企業の99%を中小企業が占めており、雇用の70%強を中小企業が担っているのが事実だ。しかし1999年の中小企業基本法改正に伴い、国の施策が大幅に変化した。同友会も地方自治体の政策決定に積極的に参画し、国の目を中小企業に向けさせなければならない。中小企業の発展なくして地域経済の振興はありえない」と強調し、同友会が提唱する中小企業振興基本条例の重要性を説きました。

 加えて同氏は中小企業振興基本条例に盛り込むべき内容として、イ.前文や目的に基本理念を盛込む、ロ.中小企業振興の基本施策と基本方針を明確にする、ハ.首長の責務・中小企業の努力・大企業の努力・住民の協力を明記する、ニ.中小企業への影響を考慮した施策を講じる、ホ.同友会会員が参画する産業振興会議を設置することの明文化されることが重要とし、「中小企業振興に全力を注いでくれる行政マンを多く生み出し、産学官民地域が一体となり地域振興策を共に考え行動することが、地域と中小企業の振興に繋がるはずだ」と述べ、圧倒的多数の人々が安心して暮らせる地域社会創造へ向けた意欲を語りました。

 同友会釧路支部では7月25日に伊東市長宛に中小企業振興基本条例制定の要望書を提出。条例制定を契機として地元中小企業と、地域住民が安心して暮らせる社会の構築方法を探ります。

 また、南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長)は水沼町長に別海町中小企業振興基本条例提案をし、別海町は来年4月1日に施行する方針で、実現すれば全国の町村では初の制定になります。

 根室支部(福井富士雄支部長)でも政策委員会が中心となり条例制定プロジェクト組織し学習会を通じ、学びを深め条例制定運動を本格展開しています。

                 【厚岸地区会で講演する福井氏】

市街地調査を通じて学ぶ 貘の会


 南しれとこ支部貘の会(吉川睦之代表)は15日に例会を開きました。今年度は中標津町の歴史・政治・経済・文化・風俗などの項目についてメンバーが調査しています。調査結果について毎月の例会で討論し、自社を取り巻いている環境や町の歴史を知り、学びを深めています。

 町内のホテルの稼働率について調査した細野さんは「雪印工場などの大きな建築工事があるかないかで稼働率に大きな変化が生じている。また車でのビジネス客、特に農機具メーカー等本社からの出張で利用する方が多い。さらに繁華街に近いなど、立地条件により素泊まり客が多いホテルが目立つ」と調査結果について分析しました。

 また、中標津町の歴史について調査した長谷川さんは昭和7年ごろの地図を用いて「中標津町は現在の大通と東1条通沿いから発展が始まった。質屋、旅館、米穀、家具屋、呉服屋などが軒を連ねており、中には当時から場所を移すことなく営業している店舗も見受けられ、現在の町の経済活動の原点がある」と語りました。

 

戸沼氏 自社の経営指針を語る 別海地区会


 

 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・46社)は2008年度から経営指針づくり研究会を発足させ、7月8日に開催した第二回研究会に戸沼建設社長の戸沼平八氏(函館支部会員)を講師に招き研究しました。

 戸沼氏は72歳。北海道同友会が設立された38年前から会員です。元函館支部長として支部の発展にも多大な貢献をしている経営者です。建設会社の二代目として入社した時に同友会にも入会しました。同友会と共に歩んできた戸沼氏は、「1975年に作られた『労使関係の見解』に同友会の知恵が詰まっている。経営指針を作成するときは同書を常にひも解こう」と述べました。さらに、自己資本比率が60%にまで高まった自社の健全経営の要諦に触れ、「社員を人間として尊重する同友会型の経営実践に徹したから今日がある」と自社の経営を振り返りつつ、同友会で学び続けることの大切さを会員に訴えました。

 同研究会会員は、一年間かけて会員の経営指針を作りあげようと張り切っています。

 

全国の役員が札幌に集う 第10回中同協役員研修会


 第10回中同協役員研修会(中同協主催)が29日〜30日に札幌市で開かれ、全国から100名、釧根三支部からも4名の役員が参加し学びを深めました。

 中同協の歴史と理念について講演した中同協顧問の田山謙堂氏は、東京に日本中小企業家同友会が設立されてから運動が全国に波及したことについて触れ、「現在全国の同友に脈々と流れる『労使見解』は、我々の偉大な先駆者たちが成文化までに実に18年を費やした汗と涙の結晶だ。我々はしっかりと受継ぎ、同友会運動をより活発にし、声を出し地域に訴え続けなければならない」と述べました。

 また「同友会リーダーの使命、役割とは何か」と題して講演した鋤柄修中同協会長は、「同友会に入会し、すぐに経営指針の確立と社員と共に育つ社員教育の実践に着手した。労使間に問題のない企業はありえない。問題を発見し、解決に向けて邁進することが重要。我々はオーナーシップではなくリーダーシップを発揮しなければならない」と同友会リーダーのあるべき姿について強調しました。

 最後に中同協相談役幹事の赤石義博氏は「現代日本の中小企業の経営課題と同友会運動」と題して講演しました。赤石氏は今我々が抱えている問題には原因が必ず存在し、それを的確に読み取ることが重要だとし、「中小企業と同友会運動に対して、イ.全国全ての地域と全ての階層の繁栄と安定を確かにする真の日本経済再生取り組みつつ、ロ.全ての生命の母体である地球環境をつくり、ハ.資源の節約に取り組み、かつ国内食糧自給率の向上、ニ.世界の全ての人々の暮らしの継続的安定の実現への対処が時代の要請であると受け止めなければならない」と強調し、同友会運動がめざす企業づくり、社会づくりについて言及しました。

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投稿:『役員研修会に参加して』  釧路支部企画委員長 森川 浩一

 リラの花も香る、さわやかな札幌にて中同協役員研修会に参加して参りました。全国から集った役員が二日間にわたり、同友会運動の歴史、私たちの運動の中に流れる血、それから未来へ引き継いでいくものは何かというテーマで各テーブルで実践からの報告、お互いの批判からより優れた運動論への昇華という熱のこもった作業が行われました。
 
  講師陣は同友会運動の歴史の潮流にいる田山謙堂氏、また田山氏に心服し同友会運動を継承してきた赤石委義博氏、その赤石氏を17年間、学究し続けた現中同協会長鋤柄修氏という三人の話を聞いての討論でした。田山氏は同友会の運動の歴史、鋤柄氏は今回の中同協のEU視察にふれながら自社の創業と同友会との出会い。そして労使見解。赤石会長は田山氏と出会い、労使見解が誕生するまで、地域循環経済とおおざっぱにくくるとこのような内容でした。

  ここから私の感想ですが、今回の討論等通して感じたのは「同友会三つの目的」が会員の共通言語であることです。良い会社を作る、経営者になる、良い経営環境を作るということに立脚している同友会会員は初めて会う人であっても議論が早いし、それが同友会らしさであると痛切しました。そして労使見解です。旭川、札幌でも「労使見解」の勉強会が開催されています。今回の研修会では労使見解一辺倒といっても過言ではないと思います。時代は中小企業の時代となりつつあります。これは誤解を招く言い方です。正確にいうなら否応なしに中小企業家が立ち上がらなければならない時代に突入してきたということです。国規模の経済はまさに大量生産、大量廃棄、食料を効率の悪いエネルギーに変えるなどの常軌を逸しています。
 国外に目を向けた競争の時代は終わりにしなければなりません。国内で地域の人々人間らしく安心して暮らせる社会は中小企業の発展なくして実現できません。そういう時代の無意識の要請のなか中小企業は今舞台の中央に立たされているのです。中小企業振興基本条例制定を契機に、地域経済振興に我々ができることを本音で真剣に議論し、声を出し、訴えてなかればならない事を痛切に感じました。

             【田山謙堂中同協顧問】

 

              【鋤柄修中同協会長】

 

          【赤石義博中同協相談役幹事】

 

 

 

 

海が羅臼の観光を支える 三浦観光協会事務局長講演


同友会南しれとこ支部(端賢二支部長・133社)は16日に例会を開き、羅臼観光協会事務局長の三浦里紗氏が羅臼町の観光の魅力について語りました。

三浦氏は27歳。羅臼町観光協会の事務局長公募に応募して一年前に採用され、羅臼町の魅力を売り出すために活躍しています。「羅臼の魅力は海だ。北方領土の間に横たわる海峡は、狭く、深く、海流が早く、海底の地形が複雑で美味しい魚が沢山獲れる」と豊饒な海が羅臼の観光の土台であることを指摘しました。

就任して間もなく実施した、「ウニ捕りツアー」「スーパー漁師の見学」などの体験型観光はキャンセル待ちになるほど好評でした。「目的はプログラムの開発ではない。地域に暮らす人々が魅力を語り続けることでビジネスとして継続する資金が生れる」と語り、さらに観光振興の要諦として「自分自身が現場で感動する。統括責任者を明確にする。評価を受ける環境の中で事業を組む。感動体験を共有することの四つが重要だ」と述べました。

*三浦氏のブログはここです
http://plaza.rakuten.co.jp/shiretokorausu/

▼羅臼町観光協会事務局長の三浦里紗氏

▼三浦氏と司会の中村氏

 

 

 

南しれとこ支部貘の会、市街地調査プロジェクトスタート!


 南しれとこ支部貘の会は14日に例会を開き、年度活動計画を討議しました。今年度は中標津町の政治・経済・文化・風俗などの項目についてメンバーが調査し、毎月の例会で討論し、自社を取り巻いている環境について学びを深めることが決議されました。

 貘の会では昨年度の例会の企画として、会員企業のインタビューを行っていましたが、「もっとテーマを設けて調査をしたい」という会員の要望が多数あったことを受けての企画となります。会員からは「様々な分野について知り、企業を取り巻く環境を知ることは重要なことだ」との声がありました。

 同会では2年後の釧根三支部青年部交流会(貘の会設営)で一連の調査報告を行い、中標津町の魅力をPRします。

南しれとこ支部支部長に端氏


 同友会南しれとこ支部は11日に支部総会を開き、2008年度の役員と活動方針を採択し、支部長には端賢二氏、幹事長には佐々木孝氏が再任されました。主な方針として、135社まで会員を増強し、中標津町と別海町に中小企業振興基本条例を制定させる運動を強化することが承認されました。
 記念講演には帯広支部大樹地区会会長の片岡文洋氏が立ち、昨今の農業情勢を解説しました。片岡氏は、「日本の農業は世界一の安全性を有している。日本の高校生は他国の高校生に比べて食の安全への関心が薄い。それは裏を返せば、それだけ日本の食は安全であるということ。食糧を外国に大幅に依存することはさみしい。農商工で横断的な連携、同友会会員同士の取り引きを拡大しよう」と訴えました。

<2008年度の主な役員・敬称略>

支部長  端賢二
幹事長  佐々木孝
副支部長 寺井範男
副支部長 金曽義昭
副支部長 菊池勤
副支部長 湯田孝男
副幹事長 渡辺政之

▼端支部長

▼田中副代表理事

▼夢がいっぱい牧場の片岡氏

▼山崎別海地区会副会長

▼総会

▼懇親会

地区会長に寺井氏選出 別海地区会総会


 同友会南しれとこ支部別海地区会は地区総会を9日に開き、2008年度の活動方針と役員体制を決定し、地区会長には寺井範男氏、地区幹事長には山口寿氏が再任されました。
 寺井地区会長は「今年度は別海町に中小企業振興基本条例を制定させたい。それが環境に配慮し社員の豊かな成長を保障する別海型企業づくりへの一歩となる」と挨拶しました。活動方針として、中小企業振興基本条例の制定、会員数を町内法人企業数の20%にあたる50社まで拡大、同友会グループウェアのe-doyuの導入などが採択されました。
 来賓挨拶に立った水沼町長は、「中小企業振興基本条例を同友会と共につくりあげたい。農業、漁業と同様に中小企業の振興がこの町には欠かせない」と語りました。
 同友会、町、商工会の三者で別海町中小企業振興基本条例の草案づくりがまもなく始まります。

<2008年度 別海地区会幹事>

1. 会長      寺井建設(株)     寺井 範男
2. 副会長   (株)イソジェック    磯田 忠雄
3. 副会長     (株)別海           篠田 巌
4. 副会長     みどり建工(株)   山崎  宏
5. 幹事長     富田屋(株)       山口 寿
6. 副幹事長  近藤建設(株)     近藤 孝広
7. 副幹事長  (株)森川商店     森川 一郎
8. 幹事    高砂電機(株)     加藤 正治
9. 幹事    畠沢ほっけん(株) 畠澤 憲二
10.幹事   伊藤牧場        伊藤 敏彦
11.幹事   (株)別海工業建設  倉澤 卓佳
12.幹事   (有)中山農場     中山 勝志
13.幹事   (株)丸イ佐藤海産   伊勢 徹

 

▼寺井地区会長

▼山口地区幹事長

▼選出された地区会幹事

▼端支部長

▼水沼町長

▼渡邊町議会議長

▼橋本商工会長

▼高玉建設業協会長の音頭で乾杯

 

南しれとこ支部、循環型農業の現状を学ぶ


 南しれとこ支部(端賢二支部長・131社)は3月例会を28日に開き、中標津町で酪農と畑作を営む武田農場の武田健治氏を囲んで農業情勢について学びました。
 武田氏は青森出身の46歳。実家は自動車会社ですが、「農業は大事だ。兄弟の中で誰か農民になりなさい」という父親の一言で北海道の酪農学園大学に進みます。卒業後に中標津町の酪農家の娘と結婚し、農業後継者として現在に至っています。武田農場は、乳牛80頭、草地50ha、放牧地20ha、ジャガイモ畑20haを営む中規模の農家です。「我社は輸入飼料にあまり依存しないで放牧を中心に営農している。乳飼比率も23%と他の農家に比べて低く、昨今の飼料価格高騰の影響を受けていない」と、輸入飼料に頼らない持続可能な農業経営の実践について語りました。
 さらに武田氏は牛の堆肥をジャガイモ畑の肥料に利用している循環農業に触れ、「ジャガイモは世界の70%の人が主食にしている栄養摂取効率が高い食物だ。ヨーロッパは芋を食べるようになってから人口が増加した。世界的に小麦の不足が予想されるので、ジャガイモの需要は高まるだろう」と述べました。「イモ畑20ha、乳牛54頭が管理の目が行き届く適正規模だ。無理な営農拡大は屎尿の問題を引き起こして環境に負荷をかける。大型化による農家個数の減少は人口減や消費の低下など地域経済にも影響を与える」と強調しました。

 

▼武田農場の武田氏

▼端支部長

▼司会の加藤氏

別海町長、中小企業振興基本条例制定を表明


 別海町議会第一回定例会が10日に開会し、行政執行方針演説に立った水沼猛町長は、同友会が制定を求めている中小企業振興基本条例の制定を進めることを表明しました。同友会と商工会、そして町の三者で4月から条例の草案を作成する制定会議を開く予定です。

 18日には同友会別海地区会幹事と別海町商工会幹部との振興基本条例制定会議を開き、北海道同友会経営政策局長の西谷博明氏が講演しました。西谷氏は1999年の中小企業基本法で、国家の中小企業政策が問題型中小企業観から積極型中小企業観に大きく変化している実情を指摘し、「基本法第6条では地域の自然的社会的諸条件に応じた施策を地方自治体に課すようになった。別海の地域性を反映した条例の制定が求められている」と述べました。

 さらに西谷氏は条例制定に盛り込む欠かせない内容として、「前文に基本理念を盛込む、中小企業振興の基本施策を明確にする、施策は中小企業への影響を考慮する、首長の責務・中小企業の努力・住民の協力を明記する、同友会会員が加盟する産業振興会議を設置することの5点が重要だ」と語りました。

▼西谷氏

 

 

 

別海地区会 条例制定に向けて動きが加速


 同友会南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長、43社)では別海町に中小企業振興基本条例の制定を求める運動が加速しています。同友会と商工会幹部と合同の制定会議を連続して開催するなど活発に学習会を重ねています。

 2月28日には中標津町の制定運動を担っている今野氏を迎えて制定運動の現状を学びました。今野氏は「中標津町では3年前より商工会と合同で制定運動を続けている。地方自治体が中小企業振興策を経済政策の要に据えるためには、同友会が制定を求めている基本条例が不可欠だ」と述べ、別海町でも制定運動を加速化させることを訴えました。

 3月3日には例会に岩橋帯広支部幹事長を招き、2007年4月に制定された帯広市中小企業振興基本条例の制定に至る過程と制定後の効果について学びました。岩橋氏は「条例制定によって自治体の中小企業観が変化した。従来は資金貸付や融資斡旋の条例だったが、新条例は地域経済の振興には中小企業の振興政策が不可欠だと謳い、その政策を推進するための首長の責務も明記した」と述べました。
 さらに岩橋氏は「1999年に国の中小企業基本法が大幅に変わり、地方自治体自ら中小企業政策を策定する責任を負うことになった。依存分配型から自立創出型に自治体経営は転換が迫られている」と強調し、中小企業の創業と成長を促す地域にするためには自治立法化して政策の強要性と継続性を担保することが求められていることを指摘しました。

 3月18日には西谷政策局長を講師に招き制定会議を開催します。

▼中標津町の運動を報告する今野氏(2月28日)

 

▼3月例会(3月3日)

▼3月例会で報告する岩橋帯広支部幹事長(3月3日)

▼寺井地区会長(3月3日)

▼橋本商工会長(3月3日)

 

経営指針運動を拡げよう、南しれとこ支部


 南しれとこ支部(端賢二支部長、130社)は2月例会を2月21日に開き、「経営指針で会社を変えたい」と題して、佐々木テント社長の佐々木孝さんと寺井建設社長の寺井範男さんが実践報告をしました。

 佐々木さんは同友会運動50年の歴史の中で経営指針成分化運動が同友会運動の柱になっていることに触れ、「同友会の理想を追求していくためには、会員企業が確固とした経営指針を持っていなければならないと思う。まだ作成していない会社は次年度に始まる研究会に参加して欲しい」と訴えました。

 続いて発表した寺井さんは、「同友会のグループ討論会議に出席して経営指針の話になった。その時に経営指針を作っていなかったのは我社だけだったので研究会に参加して急いで作った。社員や社員の家族が安心して我が社に信頼を寄せてもらうには、会社の将来を明確に設計した経営指針が不可欠だ」と語りました。

 最後に端支部長が、「私たちは何のために経営しているのかを真摯に考えよう。社員の成長を願う経営者の暖かい眼差しがなければ社員は真剣に働かない。会員同士が心をさらけ出して経営指針をつくり、企業が長らく存続するように努力しよう」とまとめました。

 

南しれとこ支部、4町の財政状況を学ぶ


 南しれとこ支部(端賢二支部長、130社)は条例制定に向けた学習会を商工会と合同で2月4日に中標津町で開き、釧路公立大学で自治体財政学を研究している下山朗氏が講演しました。

 下山氏4町の人口の推移について述べました。「4町は2005年の52,000人から2020年には47,000人と5,000人減少するが、逆に中標津町は1,000人増加する。中標津町は全道的にも極めて稀な自治体だ。財政情況も他に比べて良い方だ。しかし、これからは地方交付税の減少や高齢化に伴う病院会計が町財政を圧迫するだろう。地域経済を活性化するためには、地元の中小企業が活発に活動して、若者が大勢働けるような環境づくりが求められるている」と語り、同友会が進めている中小企業振興基本条例制定運動の意義に触れました。

▼釧路公立大学の下山氏

 

南しれとこ支部、新年交礼会に集う


 同友会南しれとこ支部(端賢二支部長130社)は10日に2008年新年交礼会を開き新春を祝しました。また、『逆境を乗り越える力』と題して同友会札幌支部会員でもあるインフォネットの岩谷公司氏が新春記念講演に立ちました。
 冒頭で端支部長は「中小企業は地域経済における重要な役割を占めている。我々同友会では更なる会員増強を促進し、地域の企業を活性化させるためにも中小企業振興基本条例の制定は不可欠だ。2008年は制定に向け、さらに意欲的に取り組んでいきたい」と新年に向けての意気込みを強調しました。

 また新春記念講演に立った岩谷氏は「異業種から転職して今の仕事に就いた。事業の立ち上げから信頼し合っていた幹部の相次ぐ死により己の弱さを痛感すると共に、企業経営も一度はどん底にたたき落とされた。しかし1999年に同友会に入会し様々な活動を通じて学び続けることによって己を知ることができた。会社を育てるためには、まず第一に自分自身の成長なくしてはなにも始まらない。その上で社員と共に企業を作り上げていきたい」と述べました。

 

                                        【開会挨拶をする端支部長】

                                            【西澤町長】

                                      【インフォネット 岩谷氏】

別海地区会、会員40名で発会


 同友会南しれとこ支部(端賢二支部長:129社)は17日、別海町内で別海地区会発会式を開き、来賓や会員など80名が参加して新しい地区会の船出を祝いました。

 南しれとこ支部の別海町ではここ数年会員が増加し、地区会結成に向けて機運が盛り上がっていました。今年の支部総会で別海地区会の発会を決議し、現地の準備委員会では「40社会員で発会しよう」と準備を進めてきました。

 発会式には支庁長や町長、議長などが参加し、地元小学生のマーチングバンドや太鼓の演奏の中で盛大に発会しました。初代地区会長に選ばれた寺井範男氏は就任の挨拶に立ち、「同友会三つの目的に沿って創造的に運動を展開したい。そして、自主・民主・連帯の同友会の精神を地域社会に拡げたい」と決意を述べました。さらに寺井氏は、「別海町に早急に中小企業振興基本条例を制定するように働きかけたい」と語りました。

 当日出席した来賓と選出された地区幹事は下記の方々です。

【別海地区会幹事:敬称略】

1.地区会長    寺井建設(株)     寺井範男
2.地区副会長  みどり建工(株)   山崎宏
3. ?        (株)イソジェック  磯田忠雄
4. ?        (株)別海       篠田巌
5.地区幹事長  富田屋(株)      山口寿
6.地区副幹事長  近藤建設(株)   近藤孝広
7.地区幹事  (有)中山農場      中山勝志
8.  ?   伊藤牧場          伊藤敏彦
9.  ?   (株)丸イ佐藤海産     伊勢徹
10. ?   高砂電機(株)        加藤正治

【来賓とお客様:敬称略】

1来賓  北海道根室支庁    支庁長   石井 直志
2 来賓  別海町          町長     水沼 猛 
3 来賓  別海町議会       議長     渡辺 政吉
4 来賓  別海農業協同組合  参事     吉田 達夫
5 来賓  中春別農業協同組合 専務理事  丹羽 善實
6 来賓  西春別農業協同組合  参事    粥川 一芳
7 来賓  別海漁業協同組合   専務理事  立澤 静夫
8 来賓  別海町商工会      会長     橋本 淳一
9 来賓  別海町建設業協会   会長     高玉 政行
10 来賓 別海町森林組合     参与    島崎  裕  
11 来賓 大地みらい信用金庫別海支店  支店長  村上 健明
12 札幌 北海道中小企業家同友会     代表理事 本郷 利武
13 札幌 北海道中小企業家同友会     理事    風間 満
14 札幌 北海道中小企業家同友会      札幌支部 幹事 原田 敏光
15 札幌 北海道中小企業家同友会     事務局長  佐藤 紀雄
16 釧路 北海道中小企業家同友会 釧路支部 支部長 横地 敏光
17 根室 北海道中小企業家同友会 根室支部 支部長 福井 富士雄

 

▼発会式に集う会員と来賓

▼別海中央小学校のマーチングバンドで開会

▼端南しれとこ支部支部長

▼石井根室支庁長

▼水沼別海町長

▼本郷同友会代表理事

▼橋本別海町商工会長

▼高玉別海町建設業協会会長

 

▼寺井別海地区会会長

▼山口別海地区会幹事長

▼菊池南しれとこ支部副支部長

▼壇上で紹介される別海地区会幹事

▼別海和太鼓大地人

▼別海町歌を斉唱するバニージャックス

▼懇親会司会の森川氏

▼ケーナを演奏する会員の木嶋氏

 

須藤氏、南しれとこ支部例会で共育実践を語る


 南しれとこ支部(端賢二支部長・126社)は29日、釧路で鍼灸院とアロマテラピーを経営している、あんずカンパニー社長の須藤隆昭氏を講師に迎えて10月例会を開きました。

 須藤氏は起業してからの経験から、「社員は給料や待遇だけが良くても動かないのではないか。企業が自らの成長の場となり、働く仲間やお客さんに喜んでもらう体験を重ねることによって人はやる気を出す」と述べました。さらに、「優秀な人材が集まらないと愚痴をこぼしたくなるが、社長の器量に応じた人しか入社してこないと認識すべきだ。自分の成長が止まったときには社員も伸びなくなることを経験的に解かった」と指摘しました。

 新店舗を建設して更なる飛躍を目指す須藤氏は、「経営者も社員も夢を持ち、燃えて感動し、共に笑いながら会社をつくっていきたい。オーケストラではなく、演奏家が感応しあうジャズのような組織が理想だ」と語りました。 あんずカンパニーHP http://anzu946.com/

▼あんずカンパニーの須藤社長

▼自社の診療風景を説明する

南しれとこ支部獏の会、インターネットを学ぶ


 中小企業家同友会南しれとこ支部獏の会(吉川睦之代表)は18日に例会を開催し、『インターネットを用いた経営戦略』と題して雨宮印刷の雨宮さん、小針土建の斉藤さん、和光の加藤さんが報告しました。

 斉藤さんは「中小企業においてもホームページを開設している企業も多くいろいろなタイプがあるが、文章の書き方や要点の説明の仕方、何よりも閲覧する人にもう一度見てみたいと思って貰えるものにする必要がある」と述べ、雨宮さんはインターネットの歴史について「冷戦時、軍事攻撃を受けても通信網がシャットアウトされないように考案されたのがインターネットの発祥といわれている。日本国内においてもWindows95が発表されたころから本格的に普及し始めた。現在では幾多もの企業がホームページを作成し情報を公開しており、情報の外部発信の重要性が日に日に増してきている」と語りました。
 また加藤さんは「不特定多数の売り手と買い手の間でネット取引は行われているが、ネット取引だけで企業活動を維持するのは非常に困難であり、やはり原点である対面での取引を根底に据えることが重要だ」と述べました。

 

           【小針土建の斉藤さん】

 

           【雨宮印刷の雨宮さん】

 

           【和光の加藤さん】

帯広支部幹事長、中小企業振興基本条例制定の方途を語る


 南しれとこ支部(端賢二支部長126社)は12日、帯広支部幹事長の岩橋浩氏を講師に迎えて9月例会を開きました。同友会は地方自治体に中小企業振興基本条例の制定を求める運動を進めていますが、帯広支部の運動が奏功して今年の4月1日に全道の自治体に先がけて「帯広市中小企業振興基本条例」が制定されました。 

 岩橋氏は講演の中で、国の中小企業に対する認識が大きく変化している現状に触れ「前近代的で、社会的に好ましくない存在として国家は中小企業を見ていた。しかし今では活力ある中小企業が増えることが日本経済の再生につながると認識を一変させた」と1999年の中小企業基本法の改定によって国の中小企業政策が大きく転換していることを指摘しました。
 
 さらに、国家の財政危機によって地方交付税が激減している現状に触れ「これからの地方自治体経営は、自らメニューを作らなければならない時代になった。中小企業は大企業と違って景気が悪くなったからといって地域から撤退することが出来ない。中小企業が活力を増すことによって税収、雇用、消費が好転する。地域の浮沈は中小企業の隆盛に委ねられている」と述べ、条例を制定して中小企業政策を地方自治体の基本戦略に組み込むべきと語りました。

 同友会南しれとこ支部は商工会と合同で条例の制定を中標津町に働きかけています。

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帯広市中小企業振興基本条例

帯広・十勝は、民間開拓団の入植以来、先人たちの弛まぬ努力によって、農業及び関連する幅広い産業が発展を遂げてきました。
今日でも、農業を基盤として、食品加工や農業機械など関連産業が発達しているほか、消費・サービス、運輸・流通など幅広い産業が展開しており、帯広市は、広く十勝の産業と関連性を深めながら、十勝の産業や生活を支える中心都市として発展してきています。 
本市産業を支える中小企業は、地域資源が持つ価値を限りなく発揮させ、雇用を確保・拡大し、市民所得の向上をもたらすなど、帯広・十勝の地域経済の振興・活性化を図る極めて重要な担い手であります。
地域産業の発展に重要な地位を占める中小企業の振興が、帯広・十勝の発展に欠かせないものであることの理解を地域で共有し、関係者の協働で地域経済の振興を図ることにより、もって地域の発展に資するためこの条例を制定します。

(目的)
第1条 この条例は、地域産業の発展に果たす中小企業の役割の重要性にかんがみ、帯広市の中小企業振興に関して基本的な事項を定めることにより、その基盤の強化及び健全な発展を促進し、もって産業及び地域社会の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。
(1) 中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号に定めるものをいう。
(2) 中小企業者等 中小企業者、事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会、企業組合、商工組合、商工組合連合会、商店街振興組合、商店街振興連合会その他市長が適当と認めた中小企業団体をいう。
 
(中小企業振興の基本的方向)
第3条 この条例の目的を達成するため、市及び中小企業者等が協働して中小企業の振興を図る基本的方向は、次のとおりとする。
(1) 帯広・十勝の地域資源を活用する起業・創業及び新技術・新事業開発の支援
(2) 技術・技能の向上をはじめとする人材の育成及び担い手づくりの促進
(3) 経営基盤の強化
(4) 産業基盤の整備
(5) 中小企業者の組織化の促進及び中小企業団体の育成
(市長の責務)
第4条 市長は、前条の規定に基づき、地域の中小企業関係団体と密接に連携し、中小企業振興のための指針を定めるものとする。
2 市長は、国、北海道その他の公的団体等と連携し、融資のあっせん、助成金の交付その他中小企業者等に対する支援等必要な施策を講じなければならない。
(中小企業者の役割と努力)
第5条 中小企業者は、自助の精神にのっとり経営基盤の改善・強化、従業員の福利向上に努めるとともに、地域環境との調和及び消費生活の安定・安全確保に十分に配慮し、地域経済の振興発展に貢献するものとする。
2 中小企業者は、それぞれの地域及び業種等を中心に組織化を図るとともに、中小企業者等による共同事業の実施、商店街組織への加入等相互に協力するよう努めるものとする。
(市民の理解と協力)
第6条 市民は、帯広・十勝の中小企業が地域経済の振興・発展及び市民生活の向上に果たす重要な役割を理解し、地域中小企業の育成・発展に協力するよう努めるものとする。
(委任規定)
第7条 この条例の施行について必要な事項は、別に定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。
(帯広市中小企業等振興条例の廃止)
2 帯広市中小企業等振興条例(昭和54年条例第26号)は、廃止する

 

獏の会、ソメスサドルの取組みを学ぶ


 同友会南しれとこ支部獏の会(吉川睦之代表)は9月1日に例会を開催し、砂川市のソメスサドルを見学しました。
 ソメスサドルは国内唯一の馬具製品製造メーカーとして成長を続け、馬具製品製造の技術を活かしハンドメイドのバッグ製造も手がける道内の優良企業です。
 同社生産部の岸本氏は「デザインよりも革にこだわり続けて、革を選んでからデザインを決める。多品種少量生産を基本としてすべての工程をハンドメイドで造りこんでいる。近年はなめしの技術が進歩し、それによって革製品のやわらかさ、風合いに違いが出てくる」と語りました。また「今後は生産工程にCADを導入し生産することによって6000を超える品種に対応できるようにしていくが、現状と違う生産工程に対応できるように従業員全員の意識改革が必要になる」と述べました。

★ソメスサドルのホームページはこちら
 ↓ ↓
http://www.somes.co.jp/

 

 

 

             【ソメスサドルの岸本氏】