一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

竹森氏が地区会長に再任 摩周地区会総会


 17日に摩周地区会は2012年度総会を開催しました。川湯観光ホテルで開かれた今回の総会で、摩周調剤薬局社長の竹森英彦氏が会長に再任、新副会長に宮田電気常務の宮田歓朗氏が選任されました。新年度の活動方針では弟子屈高校への面接指導の強化、弟子屈町中小企業基本条例を活用した地域経済振興策の検討、今年度発会予定の標茶地区会への支援などが確認されました。

 総会に続いて行われた記念講演では、熊谷工務店社長の熊谷和則氏が3月7日から11日まで訪れた福島県、岩手県の東日本大震災被災地視察の報告を行いました。熊谷氏は「報道で見聞きする内容と現地の住民から直接聞く話とでは非常に差がある。是非とも直接現地を訪れて状況を確認することをお勧めしたい」と述べ、現在の被災地の状況や、そこで復興に向けた活動を展開する同友会会員の姿を紹介しました。

★2012年度摩周地区会総会議案書と役員体制名簿はこちらからダウンロードできます。
http://portal.doyu-kai.net/pdf/masyuusoukai2012.pdf

▼釧路支部亀岡支部長も駆けつけました。

▼被災地の「今」を語った熊谷氏

地域ブランドを育てよう クシロビジネス(k-Biz)相談会を開催


  釧路支部(亀岡孝支部長)は24日、今年度6回目となるクシロビジネス(k-Biz)相談会を開催しました。静岡県の富士市産業支援センター(f-Biz)センター長の小出宗昭氏が7件の相談に応じ、新商品のマーケティングやブランド力向上などを中心にアドバイスを行いました。クシロビジネス相談会は、2009年に施行された「釧路市中小企業基本条例」の精神にのっとって新規創業や参入、域外連携を目指す企業を支援しています。

▼相談者と熱心に意見交換をする小出氏

  小出氏は、地場産品のブランド力をどう高めるかという相談に対して「釧路産、北海道産というだけでは商品は売れない。地元の人が品質を評価し、地域に根付いている商品が全国でもヒットしている」と、事例を挙げて説明しました。さらに、最近の消費動向に触れ「高品質の商品を手にしたいという客層、つまり価格が安すぎると手を出さない客層がある。こだわりを持って作られた商品は、適切な価格設定によって価値が伝わるものだ」とし、大量生産、価格競争から一線を画した販路開拓の有効性を説明しました。

  相談会の終わりに「クシロビジネスには可能性を秘めた商品が多い。このようにチャレンジする企業が少しでも増えていけば、地域の活性化につながる。今後も釧路の中小企業を応援していきたい」と締め括りました。

 

地域内再投資力を高めて地域経済活性を 地域経済分析調査報告会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長)は15日、「地域経済分析調査報告会」を開催し、町民60名が参加しました。この報告会は別海地区会が別海町から受託した事業で、京都大学教授の岡田知弘氏の研究チームが別海町内の各事業所に対して行ったヒアリング、統計資料の分析から分かってきた別海町の姿を報告したものです。

 報告会に先立って、今回の調査事業の結果をまとめた報告書が寺井会長から水沼猛町長へ手渡されました。水沼町長は「行政としても岡田氏のような研究者の見解を取り入れていきたい。今回の報告書も今後の政策展開に役立てられるよう、じっくりと勉強したい」と述べました。

 報告会の中で岡田氏は地域内再投資力について触れ「町内で支払われた人件費、町外から獲得した外貨が地域内の購買力として貢献することが大切だ。今回の調査で別海町民は比較的高い購買力を持っていることが分かったが、大手スーパーなどを通じて町外へ流出している可能性が高い。町内の業者を意識的に利用することでその業者が潤い、納税額を増やす事が別海町の経済を活性化させる重要な要素だ」と解説しました。

 今回の報告を受けて地区会長の寺井氏は「次年度開かれる予定の中小企業振興会議の中で、今回の報告書を基に提言を行っていきたい」と意気込みを滲ませました。

▼公共事業による域内再投資についても言及した岡田氏

▼報告会に先立って行われた報告書の受け渡し風景

★報告書を提出する様子が釧路新聞に報道されました。こちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1144

会員の連帯を深める Doyu”絆”交流会を開催


  釧路支部(亀岡孝支部長)は19日、会員間の交流を目的としたDoyu”絆”交流会を開催しました。第1部は同友会理念と活動の息吹を伝える「同友会ガイダンス」として釧路支部幹事3名が報告し、第2部は懇親会を行いました。新入会員や会外のゲスト参加者も含め、80名が交流を深めました。

  はじめに、幹事長の曽我部元親氏が「同友会理念と釧根での取り組み」と題して、同友会の歴史や釧路支部独自の活動、各委員会の取り組みなどに触れ、「良い会社を作る、良い経営者を目指す、良い経営環境を作るという3つの目的に、真摯に取り組むことが同友会の魅力だ」と語りました。続いて、あんずカンパニーの須藤隆昭社長が「同友会を活かせば、企業が変わる」と題して報告。「最初はあまり参加しなかった」と須藤社長。様々な経験を通して経営者としての自覚が芽生え、「先輩会員から、同友会活動の真髄を学んだ。企業規模に関わりなく交流を広げ、経営指針作成を通して自社の経営基盤を作ることができた」と語りました。最後に、浜中町農業協同組合の石橋榮紀組合長が「被災地に見た”同友会魂”」と題して報告しました。被災地の会員と懇談し、実態を目の当たりにした経緯から「復興への足取りをいち早く進めた現地の同友会は、地域から当てにされる存在だった。中小企業こそ地域の希望となって、未来を切り拓く使命を担っている」と報告を締め括りました。

  報告後の新会員紹介タイムでは、2010年度・2011年度に入会した会員8名が挨拶。自社の活動や同友会での意気込みを述べ、歓迎の拍手が送られました。

   その後の懇親会では、釧路支部の8つの部会・同好会の代表者が自らの活動をユーモアを交えて紹介しました。長年活動している会員にとっても同友会活動への理解を深める機会となり、、会員間の交流も深まりました。

▼同友会の魅力を伝えた曽我部氏

▼同友会と歩んだ自社の歴史を語った須藤氏

▼東北で同友会の絆を再確認した石橋氏

▼報告に聞き入る参加者の様子

◆交流会の様子が釧路新聞に掲載されました。こちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1146

福島・岩手を視察し、厳しい現実と復興の躍動に触れる


▼今なお、巨大な船が街の中に(宮城県気仙沼市)

▼陸前高田市のショッピングスーパー「MAIYA」。屋上付近まで波が押し寄せました

▼大船渡市では、現地会員が同行し、被災状況を説明しました

▼岩手県同友会気仙支部との交流会。「この視察を次につなげたい」と語る石橋団長。

▼ この度発刊された『東日本大震災 中小企業家の絆』

3月8日〜9日、福島県で「第42回中小企業問題全国交流会in福島」が開催され、釧根3支部からは10名が参加。交流会終了後、釧根オリジナル企画として被災地の視察研修を実施し、福島県と岩手県を回りました。

 

 最初に、福島原発から僅か36kmしか離れていない二本松市の酪農家の遠藤さんを訪ねました。ここは放射能数値が高いために、牧草を自家栽培できない状態が続いています。遠藤氏は「牛を家族だと思って酪農をしてきたので、今さら手放すなんて考えたくないが、このまま続けるべきかを悩み続けている」と厳しい現実と苦悩を伝えました。

 

また、陸前高田市、大船渡市、釜石市を視察。各地域では現地会員がガイドとして同行し、「津波が何回も押し寄せて街を破壊した。すぐ高台に逃げた人は助かったが、引き返した人の多くが犠牲になった」と当時のエピソードを紹介したり、「現在、復興特需を期待して土地購入の動きが加速し、場所によっては震災前の20倍にも高騰した場所もある」などの最新情報を語る場面もありました。

 

最終日の夜、気仙支部会員9名との懇親会を開催。現地の会員から「社屋も家も全て流されたが、隣町で新工場建設の目途が付き、ようやく再スタートを切れそうだ」という報告があったほか、これからの街づくりに向けては「生きる、働く、暮らすを実現できてこそ真の復興だ。行政の動きに期待したいがまだ不十分。他に頼らず、自らが積極的に行動したい」と話す方も。深夜まで企業や地域づくりをテーマに、活発な情報交換が行われました。

 被災地の実態を自分の目で確かめ、地元会員との懇談を行った今回の視察。最後に、団長を務めた石橋榮紀氏は「非常に貴重な経験となった。微力かもしれないが、自分たちに何ができるかを具体的に考えたい」と語り、この企画を締めくくりました。

 そしてこの度、被災地同友会や会員企業の挑戦をまとめた『東日本大震災 中小企業家の絆』という記録集が発刊されました(1冊1000円)。同友会事務所にもございますので、ご希望の方はお問い合わせ下さいませ
(事務局電話:0154−31−0923)。

第19期は16名が修了 釧路幹部大学修了式


 釧路支部(亀岡孝支部長)は9日、第19期を迎えた釧路幹部大学の修了式を釧路全日空ホテルで開催しました。今期はコミュニケーション、哲学、金融などをテーマとして全8講が行われ、受講生16人全員が修了しました。

 釧路支部の曽我部幹事長は「2ヶ月に渡って学びあい、良い仲間を得られたことと思う。今後は同窓会で更に学びを深めあってほしい」と述べ、受講生一人ひとりに修了証書を手渡しました。修了生を代表して挨拶したリブラスの河埜彰範氏は「第一講ではお互いに初対面で不安が大きかったことと思う。その後のグループ討論などを通して人間的なつながりが生まれ、互いに成長することが出来た。ここで得た学びや絆を今後も深め、仕事と自身の成長に活かしたい」と述べ、2ヶ月間を振り返りました。講評を行った釧路支部共育求人委員会の矢部政仁委員長は「幹部大学を通して議論の大切さや、そのための能力を身につけられたことと思う。勉強は一生続いていくものだ。幹部大学での学びを人生の糧として活かしていってほしい」と第19期を締めくくりました。

 修了式後には懇親会が開かれ、修了生が勤務する会員企業の経営者なども交えて和やかに交流を深めました。

★第19期幹部大学 成績優秀者(順不同、敬称略)
<優秀賞>
リブラス       河埜 彰範
<努力賞>
釧路新聞社     坂本 知伸
エイチ・シー・シー 奈良  亨
ぱんどーら     舩木 絵美
アシスト       門馬 亮介

★修了式の様子が釧路新聞に報道されました。記事はこちらからご覧いただけます。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1141

▼修了証書を受け取る受講生

▼修了生を代表してあいさつしたリブラスの河埜氏

町立別海病院新病棟で地域医療を学ぶ 〜第2回別海町医療フェアを開催〜


 2月26日(日)、別海町医療サポート隊「医良同友(いいどうゆう)」が協力して第2回別海町医療フェアが開催されました。今回は10月に本格運用が始まる町立別海病院の新病院内部を見学するツアーなどが行われ、250人が参加しました。

 当日は小中学生を対象とした「キッズドクター」の催しやドクターヘリについての紹介ブース、これまでの医良同友の活動を展示したパネル展などが行われました。参加した町民は新たな地域医療拠点となる新病院の内部を見学し、地域医療の重要性や新病院への期待を膨らませました。町立別海病院の西村進院長は「今後、新病院は各種検査を経て運用を開始する。地域医療の中核として機能していくため、今後も地域住民との交流を通して理解を広めていければ」と期待を滲ませています。

▼町民との交流を重視する西村院長

▼白衣をまとったキッズドクターたち

全道から130名が参加 「全道農業関連部会交流会in別海」を開催しました


 2月24日、南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長)の設営で「全道農業関連部会交流会in別海」が開催され、全道各地から130名が別海町に集まりました。

 第一部では「『よそ者視点』で地域資源を発見し、地域づくりでイノベーションを起こそう!」と題して、北海道大学観光学高等研究センター教授の敷田麻実氏が基調講演を行いました。敷田氏は「よそ者は、地域を客観的に見ることができ、地域の人は、よそ者から新たな気付きや知識を得られる。今後は、よそ者と共に発想を膨らませる地域づくりが期待される」と述べました。

  第二部のパネルディスカッションでは、(株)リープス社長の鈴木善人氏をコーディネーターに迎え、基調講演を行った敷田氏、浜中町農業協同組合代表理事組合長の石橋榮紀氏、(有)十勝しんむら牧場社長の新村浩隆氏、別海町役場商工観光課主任の松本博史氏の4名が、パネラーとして意見交換を行いました。ディスカッションでは、「一次産業を持続可能なものにすることが地域の発展につながるのでは」「よそ者視点を経営に取り入れて行動することも重要な要素だ」「地域づくりで重要なことは、成功パターンをいくつも想定すること。形に捉われない対応力が必要」などの意見が挙げられました。

  グループ討論では「地域資源を高めるために私たちが出来る事はなにか」をテーマに、参加者それぞれの地域が持つ資源を活かすための取り組みについて、熱い議論を繰り広げました。

   懇親会では、全国ご当地バーガーグランプリで日本一になった「別海ジャンボホタテバーガー」をはじめ、新鮮な旬の食材をふんだんに使った数々の料理が並び、参加者は終始なごやかな雰囲気の中で親睦を深めました。

 大いに盛り上がり、農業関連部会のネットワークが広がった交流会となりました。
来年は、オホーツク支部主催で開催します。

▼基調講演の講師をつとめた敷田氏

▼パネルディスカッションでパネラーを務めた4名(左から敷田氏、石橋氏、新村氏、松本氏)

▼報告に耳を傾ける参加者たち

▼グループ討論の様子

金融マンは地域や企業をどう見ているのか?〜幹部大学第7講を開催〜 



▲企業経営のポイントを語る森村氏

 2月23日、釧路支部(亀岡孝支部長)では、幹部大学第7講を開催し、釧路信用金庫経営企画部長の森村好幸氏が「金融機関から見る釧路の現状と課題」をテーマに講義を行いました。

 金融マンとして30年以上のキャリアを持ち、多くの企業経営者と接してきた森村氏。「収益が上がらない、景気が悪い、人材育成が円滑に進まないなど、経営者はたくさんの悩みの中で会社を運営している」と企業経営の厳しさを紹介しました。

 続いて、経済の仕組みや産業構造などのデータを紹介した森村氏は「釧路管内の面積は北海道の7.2%で茨城県に匹敵する広さ。年々人口は減少しているが、日本でも有数の国立公園や自然を有しており、経済発展の可能性も高い。強みを伸ばすための発想力と行動力が求められている」と語り、地域資源を生かした経済活性化に期待を寄せました。

 森村氏は、講義の最後に金融機関の役割や融資業務の原則などを解説し、金融マンとしての取り組みや思いを語りました。「融資をする際には、何故必要となったのか、業況はどうなのかなどを話し合いの中で把握すると同時に、貸借対照表や損益計算書などの決算書に基づいて的確に判断することが求められる。将来的なビジョンや経営理念を持っている、自分の会社をよく知っている、財務面を勉強している、約束を守る、など金融マンを納得させる経営者には金融機関としても力を貸したくなる。経営者は不満や不安などの“不”を取り去ることこそ使命であり、どんな会社にしたいのかというビジョンを掲げることが必要だ」と思いを伝えました。

 森村氏の報告を受けて行われたグループ討論では、新たに気づいた点や幹部としての役割などを述べ合い、活発なやり取りが展開されました。

 最終講となる第8講は、3月2日(金)18:00より「まなぼっと602号室」で行います。講師は、同友会釧路支部政策委員長の森川浩一氏で、テーマは「同友会運動が地域に果たす役割と幹部社員に期待すること」です。

若手経営者が思いを語る 釧路支部2月例会


  釧路支部(亀岡孝支部長)は20日に2月例会を開催し、「わが社は、どちらに進むべきか」と題して、阿寒湖温泉で民芸品店を営むオイナモシリ社長の八幡好洋氏が報告しました。
 
   八幡氏は、阿寒湖温泉が抱える問題について「温泉街を訪れる観光客がここ10年間で半減したことに加え、木彫りの担い手不足や店の特徴を出しづらい状況が続き、土産物販売店の新たな展開が求められている」と述べました。八幡氏はこの現状を打開するため、阿寒湖温泉でしか手に入らないこだわりの民芸品を提供し、土産物と差別化を進めています。さらに「彫刻家が腕を磨ける環境を作り、木彫り文化を育てることで、自社の存在価値を示したい」と報告を締め括りました。

  グループ討論では、「各業界の規模が縮小するが、目先の売上確保に走れば淘汰される時代だ」「地域に還元することで、地域に根を張る企業を作ることができる」など、今後の経営方針に関する意見があげられました。各企業の報告に留まらず、八幡氏に対し先輩経営者からアドバイスが送られ、有意義な討論となりました。

▼民芸品店のほか、フィットネスクラブも経営する八幡氏

▼様々な意見が交わされたグループ討論の様子

2人の経営者が「中小企業の生き残り戦略」を語る



▲ 従業員の満足を高める経営について語る相澤氏


▲メンタルマネージメント経営をもとに、企業づくりへの思いを語る櫻井氏

 2月10日、釧路支部(亀岡 孝支部長)は、「中小企業の生き残り戦略」をテーマに幹部大学第5講を開催しました。講師は、相長センター社長の相澤長秀氏と、リブラス社長の櫻井英裕氏です。

 相澤氏は、自社の歴史や社員教育の実践や将来像にも触れながら「従業員が満足しなければ、お客様に信頼されない。競争が激しい業界ではあるが、他社のいい所も柔軟に取り入れながら企業を強くしたい」と述べ、「当社の経営方針は食のライフラインの支援と強化だ。そのためには社員が目標を立てて役割を持ち、実らせる力を身に付けて欲しい」と講演しました。

 続いて報告に立ったリブラス社長の櫻井英裕氏は「当社は、メンタルマネージメント経営という手法を取り入れている。常に成功するイメージを持ち、仕組みづくりと社内のコミュニケーションを活発に行いながら強い組織を目指している」と講演し、「常に平坦な道ではない。経営者として大切な能力はブレないことだ。企業理念と行動指針を軸に、仕組みづくりとコミュニケーションを心掛けている」と強い思いを伝えました。

 その後で行ったグループ討論は「自社における自分の役割や課題」をテーマに実施し、講義を聞いての感想や新たな決意などを語り合いました。「お2人の報告から理念や指針の大切さが分かり、自分のやるべき事も見えてきた」、「仕事への姿勢を変えるきっかけをいただいた。ぜひ明日から実践したい」などの報告がありました。

 

釧路信金と共催の「経営指針セミナー」を開講中



▲ 経営理念の大切さ、理念づくりのポイントを話す木場田氏。


▲ 自社のSWOT分析を発表する参加者

 同友会釧路支部(亀岡孝支部長)は「経営指針セミナー」を2月1日に開催し、釧路信用金庫の上席調査役の木場田浩一郎氏が「経営理念」について講義をしました。

 木場田氏は「経営理念とは企業の目的、あるべき姿を明文化したもの。金融機関は、経営者の考えや将来設計が定まっているかどうかを見ている」と理念づくりの大切さを呼びかけました。また「経営理念があれば、経営者と社員の相互理
解が深まり、経営者の意を汲んで迅速に行動する人材が育つ。強い労使間の信頼関係を築くためにも、必ず作成して欲しい」と述べました。

 講義が終わってから参加者は「経営理念作成シート」に自社の理念を書き込みました。「普段、色々な事に悩みながら思いを巡らせているが、自分で書いてみることで頭の中がスッキリした」、「自分の事でありながら思うように書けなかった。問題意識を高めて仕事に取り組みたい」と語っていました。

 2月8日に行った第2講では、SWOT分析について講義をしました。SWOT分析とは自社の現状把握と、その中から課題や成長の芽を抽出し、今後の経営方針を導き出すための手法で、Strengh(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの項目で分析します。

 講義の中で木場田氏は「経営資源はヒト、モノ、カネの他に、最近では情報や時間も大切な資源と言われている。社内外の状況や自社のあるべき姿を把握する上で効果的だ」と述べる一方で、「何を分析するのかを明確にしなければまとまりのない結果になる。分析するタイミングも重要だ」と、作成する上での注意点も解説しました。

 講義のまとめとして「より確かな分析にするためには、分析対象を明確にする、客観性を持たせる、なぜそうなのかを徹底して考えるを念頭に置いて取り組むことが肝心だ。この分析は、経営理念を作成する上でとても重要なので、ぜひ取り組んで欲しい」としめくくりました。

 その後、各参加者は専用シートを使って分析を行った後、4名のグループで各社の状況を報告しながら、有意義な情報交換が行われました。

 いよいよ15日は最終講義。経営指針作成の総仕上げを行います。

釧路公立大学の高野次期学長、幹部大学で講義



▲幹部大学当日の資料と、哲学者デカルトの『省察』

 2月3日、幹部大学第4講を開催し、釧路公立大学教授の高野敏行氏が「自分を見つめて」
をテーマに講義をしました。

 高野氏は哲学の専門家です。「哲学が発祥したのは約2600年前。この世には、1人称
(私)、二人称(あなた)、3人称(世界)という3つの主語があるが、哲学者たちは”私”
とは何かを問い、他者との対話を通して私を発見できることに気付いた」と述べました。

 続いて「人々は、中東から普及したキリスト教によって信仰に目覚め、“神”に認められたい
との思いから、“他者とは違う私”になろうとした。しかしその後、神から距離を置き、自分の
目で世界を見たいと考えた人々は“ほかならぬ、この私”に気づく。このように、社会制度の形
成と同時にあらゆる要素を持った“私”が作られた」と話しました。

 最後に「グローバルな時代になり、将来への迷いや不安が増えている。これを克服するため
には他者との対話を繰り返し、時代に合わせて“私”を作り替えることが不可欠」と締めくく
りました。

 高野氏は、4月から同大学の学長に就任予定です。

石橋副支部長、標茶で同友会と農業経営を語る


 釧路支部(亀岡孝支部長)は7日、標茶地区準備例会を開催しました。今回で4回目となる準備例会は、講師に釧路支部副支部長で浜中町農協組合長の石橋榮紀氏が「農業経営は同友会の学びで発展する」と題して会員、ゲスト合わせて30名が参加しました。

 石橋氏は農業経営者が同友会に加入する意義として、農業者は農協という単一の業種が集まる世界に住み、商工業者や消費者と直接交流する機会が極端に少ない事を指摘。石橋氏自身「私は同友会に入会することで外の世界を知る機会を得、見識を広めることが出来た。農業界だけに身を置いていては触れられない学びが同友会にはある」と体験を交えて同友会の良さを紹介しました。また、同友会の理念や学びの姿に触れた石橋氏は「日本経済を形づくっている本体は中小企業だ。同友会は違う年齢、業態の会員が切磋琢磨している。チャレンジ精神を持っていなければ経営者ではない。入会して貪欲に学びあう経営者が未来の地域経済を形成していく」と語りました。

 講演の結びに石橋氏は「標茶町は酪農生産で400億円の売り上げを誇る一次産業の町。この恵まれた資源を活用して町内経済を活性化してほしい。是非、経営のヒントがちりばめられている同友会に入会し、団結して学びあいを深めてほしい」と呼びかけました。

 標茶地区会は2012年度初夏に発会する予定です。

▼「異業種交流はすばらしいものだ」と語った石橋氏

▼石橋氏の講演に30名が聞き入りました。

★当日の様子が釧路新聞に掲載されました。こちらからご覧ください。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1120

広域連携で釧路から全国へ クシロビジネス(k-Biz)相談会を開催


 釧路支部(亀岡孝支部長)は28日、今年度5回目となるクシロビジネス(k-Biz)相談会を開催しました。新商品のマーケティングや人材育成、経営方針などに関する相談が8件寄せられ、静岡県の富士市産業支援センター(f-Biz)センター長の小出宗昭氏がアドバイスを行いました。クシロビジネス(k-Biz)相談会は、2009年に施行された「釧路市中小企業基本条例」の精神にのっとって新規創業や域外連携を目指す企業を支援しています。

▼親身にアドバイスをする小出氏

 小出氏は、多くの相談があった新商品のマーケティングについて「こだわりの商品は、ブランド化戦略によって価値を高めることが重要だ。プロが認めた品質が、価値あるブランドとなって市場に定着する仕組みだ。また、パッケージやネーミング、価格を変えるなど、アレンジを加えた商品で新たなターゲットを狙うのも一つの戦略だ」と、販路拡大のアドバイスを行いました。そのほか、人材育成で悩む経営者に対して「創業者は理念を持っている。理念を語り、価値観を共有することが大切だ」と述べ、数多くの企業を見てきた経験を活かし、相談者に訴えかけました。

 最後に、クシロビジネス相談会の展望について「同様の起業支援が全国で広がってきている。全国で情報共有し、広域連携を進めたい。釧路の企業が、全国から注目されることを期待している」と締め括りました。

  今年度のクシロビジネス(k-Biz)は、次回で最終回となります。開催予定は以下の通りです。
◆3月24日(土)
相談会参加のお申し込みは同友会事務局までご連絡ください。

 

 

陸前高田市の田村氏、3.11からの復興を語る 釧根三支部新年交礼会



▲未来の陸前高田市づくりについて想いを語る田村氏


▲釧路支部では、150名が田村氏の講演に詰めかけました。

  釧根三支部では、1月23日に南しれとこ支部(金曽義昭支部長)、1月24日根室支部(高岡一朗支部長)、1月26日釧路支部(亀岡孝支部長)で新年交礼会を開催しました。 新春講演では、岩手県中小企業家同友会の代表理事で陸前高田市を含む気仙支部長の田村滿氏((株)高田自動車学校 代表取締役)が「岩手同友会気仙支部が見た3.11」と題して報告しました。

 2011年3月11日に沿岸部を襲った大地震と大津波。田村氏の会社がある陸前高田市では、約2000名の人々が命を落としました。「ガレキが一面を覆って道路は遮断され、電話もインターネットもつながらず、ラジオだけが唯一の情報収集手段だった」と、直後の状況を語りました。

 また「震災直後の混乱の中、現地には全国の同友会の仲間から、たくさんの支援物資が届き、本当にありがたかった。私たちの手で物資を避難所に届け、とても喜ばれた。震災以来、同友会の力の凄さを実感することがたくさんあった」と全国の同友会に対する感謝を語りました。

 被災した中小企業の状況については「以前のように仕事ができなくなり、雇用を維持するか、解雇するかで厳しい決断を迫られている。国には迅速で適確な対応を求めている。当社も震災直後は売上がゼロになったが解雇しなかった。今は業績も回復しつつあり、社員たちがイキイキと頑張っている姿を見ていると、雇用を守って本当に良かったと思っている」と、自社の状況についても触れました。

 現在、「なつかしい未来創造(株)」を設立し、陸前高田市の復興に向けて具体的に動き出している田村氏。町の機能を全て高台に移し、津波の被害に遭った沿岸エリアは農地や公園にするという構想を持っています。「防潮堤を造る計画もあるようだが、巨額の費用がかかり、意味があるとは思えない。環境の変化に適応したまちづくりの考え方が必要だ。今回のような悲惨な状況を繰り返さないためにも、しっかり取り組まなければならない。私たちの行動を通して、人々に夢と希望を与えたい」としめくくりました。

★南しれとこ支部新年交礼会の様子が北海道新聞と釧路新聞に掲載されました。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1107

★釧路支部新年交礼会の様子が釧路新聞に掲載されました。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1109

————————————————————————————————————————————————————————–

●震災前と震災後のありのままの陸前高田市を収めた写真集『未来へ伝えたい陸前高田』を販売しています。
 ご購入、お問い合わせは同友会釧根事務所までお願いいたします。

★同友会釧根事務所
 TEL:0154−31−0923
 FAX:0154−31−0944
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【書籍詳細】
■タイトル:「未来へ伝えたい陸前高田」
■編集発行:タクミ印刷(有) 
■サイズ:A4版
■ページ数:97ページ
■頒価:1,500円(税込)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

五十嵐元支部長、同友会と企業づくりを熱く語る


釧路支部・交流委員会(相木委員長)は17日(火)、歴代支部長に学ぶ昼食会を開催しました。
昨日、同友会に入会した「焼肉レストラン ピットイン新橋店」に15名が集まりました。

 報告者は、クリエイトスハニー社長の五十嵐新市氏。「同友会で学んだ企業づくりと人材育成」
をテーマに報告。五十嵐氏は「理容業とは何なのかについて社員と議論を重ね、社員自らの言葉
で理念を作りました。これまでの学びの中で、同友会のメンバーに様々な形で支えられ勇気づけられ
ました。人間力が磨かれ、人が育つ会社づくりは永遠のテーマです」と語りました。

 その話を受けて、「組織のリーダーになる上で、何が一番大切なのか」などの質問が飛び交い、
有意義な意見交換をすることができました。

▼ 五十嵐元支部長の話に聞き入る参加者の皆さん

特長は長所にも短所にもなる 幹部大学第1講が開講


 釧路支部(亀岡孝支部長)は13日、第19期幹部大学をスタートしました。これまで270名余りの卒業生を輩出し、釧路地域の経済を支える人材を育成する企画として定着してきたのが幹部大学です。今期は16名の受講生が互いに学びあい、成長するため参加しました。冒頭、挨拶した共育求人委員長の矢部政仁氏は「昨年は東日本大震災があり、人と人とのつながり合いが非常に重視された一年だった。幹部大学では自分自身の向上だけでなく、他者とのつながりを築くのにも良い機会だ。互いに切磋琢磨して高めあってほしい」と期待を寄せました。

 第一講では「良好な人間関係の築き方」と題して釧路工業高等専門学校准教授の三島利紀氏がグループワークを交えて講義を行いました。三島氏は「自分自身の内面を開示していかなければ良好な人間関係は築けない。今日、初めて顔を合わせる受講生同士で練習して日常生活に役立ててほしい」と述べ、自分自身を伝えるだけでなく、他者を上手に紹介する方法などを紹介しました。

 講義後は懇親会も行われ、3月まで続く講義にむけた抱負を語り合い、交流を深めました。

▼ユーモアも交えて受講生の緊張をほぐしながら講義を行った三島氏

社長の仕事は後継者づくり 釧路支部12月例会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は支部12月例会を7日に開催し、南しれとこ支部の副支部長で、みどり建工の取締役経営企画室長の山崎宏氏が「社長の仕事は後継者づくり」をテーマに報告しました。

 同友会の考え方を基礎にしながら、丁寧に事業承継に取り組んで来た山崎氏。別海地区会の「経営指針研究会」では、「人を生かす経営〜労使関係の見解〜」を学んだほか、ソフトを使った経営力診断や「企業変革推進プログラム」などを実践しました。経営指針を社員と共有するために、経営者の「本気」を伝え、社員の声を丹念に聞く事にも努めたそうです。「会社への不満などを言えてホッとしたのか、その後の会議は和やかに進むようになった」と述べました。
 
 最後に山崎氏は「社長がどうしてもやらなければならないのは、社員に希望や生きがいを持って働いてもらい、次の人にタスキを渡すことです」と語りました。企業を長い間存続するためには、いかなる環境にも適応できる人間を育てなければなりません。若い社員にも積極的に発言してもらえる社風づくり、企業の問題点をしっかり議論をする雰囲気づくり、地域活動への参加の奨励などの取り組みにも触れました。

▼「次の人にタスキを渡すことが大事」と語る山崎氏

地域経済と財政を学ぶ 経済ゼミナール第4講


 釧路支部(亀岡孝支部長)は30日、経済ゼミナール第4講を開催し、釧路公立大学の下山准教授が「地域経済と財政」と題して報告しました。

 下山氏は、釧路市が抱える課題について「道内の人口減少が進むなかで、20代前半の人口減少が著しく目立つのが釧路市の特徴だ。就職先がないために市外へ流出することが大きな要因だが、企業努力だけでは解決できない複雑な背景がある」と述べました。また、釧路市の財政と企業の関わりについて「サービス業や農業法人が新たに開業される一方、建設業や卸売業の廃業が目立つ。これは、財政の圧迫により公共事業への投資額が減少しているためだ」とし、「全国の地方自治体は、生活保護費による支出が増加傾向にあるが、釧路市はその割合が高い」と様々な統計をもとに釧路市の現状を報告しました。

 最後に「若者が意欲的に働き、希望を持てる環境を作らなければならない。釧路市では経営者の高齢化が進んでおり、人材育成と事業継承による企業の存続が課題だ。雇用の確保、新規事業の創造など、若い経営者の活躍に期待したい」と締め括りました。

▼地域経済が専門の下山准教授

▼勉強会の様子