一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

南しれとこ支部

羅臼でクジラ見学例会を開催 南しれとこ支部


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は羅臼町で21日にクジラ見学例会を開催しました。この羅臼沖の根室海峡では、西に自然遺産に登録された知床半島、東には北方領土の国後島も望むことができます。
 当日は生憎の雨模様でしたが、2時間ほど波に揺られながらイシイルカの群れやツチクジラを見ることができました。

▼帰り際に遭遇したツチクジラ

町議会議員との懇談会を開催 別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・77社)は9日に町議会議員との焼肉懇談会を郊楽苑で開催し、議員との交流を深めました。別海町では2009年に中小企業振興基本条例が制定され、中小企業振興策を町の政策の中心に据えるためには議員の協力は不可欠です。別海町議会議員全19名のうち、6名が同友会会員でもあります。
 寺井会長は「別海地区会では医良同友、町民拡大会議など活発に活動を展開している。議員との交流会を開催して3年目を迎えるが、議員の皆様にはこの交流会を通じ同友会の活動に対してさらに理解を深めていただきたい」と挨拶しました。
 町議会議員を代表し渡辺議長が「私も同友会の一員だが、日頃から同友会の活動は素晴しいと思っている。別海町をより良い街にするために、共に活動していきたい」と語りました。

▼開会の挨拶をする寺井会長

▼町議会議員を代表して挨拶する渡辺議長

▼閉会の挨拶をする山崎副会長

▼交流を深める参加者

南しれとこ支部でゴルフコンペ、交流会を開催


 南しれとこ支部は知床ゴルフクラブでゴルフコンペを開催しました。当日は風もなく絶好のゴルフ日和となり、参加者はプレーを楽しみました。また、ゴルフ終了後には知床ジンギスカンそらにて交流会を行い、ジンギスカンやうに丼などに舌鼓を打ちながら、会員間の交流を深めました。

※ゴルフコンペの順位は以下の通りです。
★優勝:(株)橋本電気商会 代表取締役 橋本 淳一 氏
★準優勝:ほくねん(株)   代表取締役 中島 毅   氏
★1位:雨宮印刷(株)     代表取締役 雨宮 慶一 氏

★知床ジンギスカンそらのホームページはこちらからご覧下さい
http://shiretoko-sora.com/

▼開会の挨拶をする佐々木副支部長(右)と瀧口交流・会員拡大委員長(撮影:雨宮)

条例を柱に地域経済発展へ 全国総会プレ企画


 中同協第43回定時総会のプレ企画が4日に釧路市で開催され、「条例で地域がどう変わるのか」をテーマに勉強会が行われました。報告者は釧路公立大学学長の小磯修二氏、釧路市市長の蝦名大也氏、釧路市産業振興部次長の高木亨氏、同友会釧路支部幹事の福井克美氏の4名が務め、全国から集まった参加者が条例について理解を深めました。

 小磯氏は、地域経済研究の視点から「これからの企業活動は地域内循環と外貨獲得のバランスを取り、地域の企業同士が手を取り合うべきだ。また、生産者と消費者が互いを尊重し合い、共存しながら地域の発展を目指す、産消協働の考え方が条例には必要だ」と述べました。
 
 蝦名氏は「条例は産消協働の理念が柱になっている。域内循環と地域資源の活用を念頭において資源価値の再評価が必要だ。北海道は食料自給率が高く、独自の産業や文化も発達しており、新たな価値を見出せる可能性が高い。釧路市も面積の約7割を占める森林を活用した、基幹産業の育成に取り組んでいる」と市長として今後の展望を熱く語りました。

 高木氏は「釧路市の条例では、市民の位置付けを地域発展の担い手とし、誰もが発言できるように円卓会議を設けている。大企業の従業員も地域の消費者という立場は同じであり、ともに地域発展を担っていけるように条例を周知していきたい。多くの意見をどのように吸い上げ、まとめるかが今後の課題だ」と述べました。

 釧路支部政策委員長として条例制定運動を担ってきた福井氏は「条例制定には、地域住民の熱意がもっとも大切だ。一人ひとりが条例の目的や内容をきちんと理解し、多くの人の共感を得ることで、初めて条例が必要だと認識される。釧路市は条例制定後の具体的な動きとして、地域経済推進力研究事業や地域起業サロン事業に同友会と共同で取り組んでいる。釧根地区は北海道、日本の条例先進地として、今後も大きな役割を果たしていかなければならない」と条例制定前後の取り組みと今後の抱負を語りました。

 全国の同友会から集まった参加者からは「条例制定に向け、行政どのように関わってきたか」「大企業を巻き込んだ条例制定運動の良い事例はないか」「条例制定後にどのような変化があったのか」など、活発に質問が出され、条例に対する関心の高さを物語りました。
 

 最後に司会を務めた現釧路支部政策委員長の森川浩一氏が「条例は施行される事がゴールではない。施行後にどう活用していくかが大切。同友会として、全自治体の条例制定を目標に運動を盛り上げていきましょう」と締め括りました。報告者の高木氏、福井氏は翌日から行われた全国総会の第14分科会でも報告を行い、条例制定運動の重要性を全国の会員へと発信しました。

▼産消協働の理念を解説した小磯氏

▼今後の釧路市の展望を熱く語った蝦名氏

▼円卓会議の活用を促す高木氏

▼条例制定までの取り組みを語った福井氏

▼プレ企画釧路コース会場の様子

▼札幌で行われ、1,000名以上が参加した全国総会(7月5日:全体会議)

▼第14分科会グループ討論の様子(7月5日)

 

※中同協第43回定時総会の様子が各紙報道記事に掲載されました。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1011

※高木氏が描いた「マンガで知ろう釧路市中小企業基本条例」が釧路市役所ホームページに掲載されています。
 こちらからご覧下さい。
http://www.city.kushiro.hokkaido.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1292806554487&SiteID=0

縄文時代から現代にかけての中標津を学ぶ 南しれとこ支部6月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は24日に6月例会を開催し、中標津町郷土館の学芸係長の山宮克彦氏が「中標津町の歴史」と題して講演しました。冒頭、挨拶に立った金曽支部長は「南しれとこ支部の中の羅臼町でも条例制定へ向けた動きが活発化しており、地域が新たな局面を迎えていると言える。今日は郷土の歴史を学んで、我々の住む地域の特性を将来のために役立てる機会にしたい」と挨拶しました。

 考古学が専門でありながら、中標津町の歴史や自然などにも精通する山宮氏は「中標津町は琵琶湖とほぼ同面積の町で今年入植100周年を迎える。文献によると江戸時代にはアイヌが定住していたようだが、縄文人などと違って竪穴式住居を作らなかったため町内での居住域がはっきりと分かっていない。特に17世紀以前に関しては記述が無く、実態がはっきりしていない。町内における縄文人の竪穴式住居跡は、日当たりが良く、風当たりの弱い、水場に近い場所で発見されることが多い」と考古学的見地と歴史的見地から中標津町を紹介しました。

 中標津町は今の標津町に近い俵橋地区から入植が始まり、1946年に旧標津村から分村、1950年に町制が施行されました。1950年代の半ばからは国策のパイロットファーム事業が展開され、今日の一大酪農地帯が形成されました。山宮氏は「中標津町には入殖者が利用した『殖民軌道』という軽便鉄道の敷設と、牛の人工授精の成功という二つの日本初がある。中標津町の歴史は交通の変遷と共にあった」と述べました。参加者からは当時の様子などについての質問が相次ぎ、山宮氏は当時の貴重な撮影フィルムを上映するなどして解説しました。

▼「町内の遺跡からは北海道でも珍しい出土品が見られる」と山宮氏

▼解説に聞き入る参加者

経営指針の成文化で経営の迷いは消える 別海地区会同友会アカデミー


 別海地区会(寺井範男会長)は27日、同友会アカデミーを開催しました。今回は経営指針をテーマに札幌支部会員の阿部隆行氏(エール代表取締役)が講演しました。阿部氏は「経営指針で会社は救われる」と題して自身が経営指針に出会うまでの苦悩の日々とその後の変化について報告しました。

 阿部氏が経営するエールは写真製版業としてスタートし、高い技術力を武器に有名雑誌などの製版を請け負って高収益を挙げていました。しかし、道外の大型取引先の倒産や、時代と共に製版という作業自体が縮小していくという中で阿部氏は「何のために自社が存在するのか」という目的を見失ってしまいます。経営意欲すらも失いかけていた阿部氏でしたが社員の屈託のない笑顔から「彼らを路頭に迷わせるわけにいかない」と一念発起します。

 「会社をつぶすわけにはいかない」と決心した阿部氏は同友会の「経営指針成文化研究会」に参加します。当時を振り返って阿部氏は「それまで社員は『守るべき存在』と考え、対等なパートナーとしては捉えていなかった。研究会で討論する中でなぜ会社を経営するのかを話し合い、経営者と従業員はともに会社を守り、大きくするという共通の目的で協力し合っていると気付いた時、『労使見解』の中にある『社員はもっとも信頼できるパートナー』という言葉が納得できた。1975年に発表された『労使見解』は、40年近く経つ現代でも色あせることなく経営者を勇気づけてくれている」と述べました。このほかにも東日本大震災で被災した同友会会員が経営指針をもとに復興計画書を作成し、前向きに取り組んでいる事例などが紹介され、参加者は「経営指針の伝道師」阿部氏の言葉に聞き入りました。

▼「経営指針の大切さを広めることが同友会への恩返し」と阿部氏

▼熱心に聞き入る参加者

岩手同友会支援のご報告【釧根事務所 栗谷秀実】


 釧根事務所の栗谷です。4月26日から5月2日まで岩手同友会でお手伝いをしてきました。岩手同友会気仙支部では津波で大変な被害のあった陸前高田市で「朝市」を復活させる取組みが計画されていました。私はその準備を手伝うために27日から2日までの6日間を陸前高田で過ごしました。

▼満開の桜の先に生々しい津波の爪痕が残る陸前高田市(4/27)

 現地は電気が復旧しているものの上下水道が寸断され、市内中心部があった沿岸の低地は、食料品店、飲食店、雑貨店など全ての商業施設が津波で跡形もなく消えています。気仙支部のメンバーは「またこの土地で商売がしたい。避難者に好みのものを選んで、買い物をする喜びを思い出してもらいたい」と朝市を計画し、岩手同友会気仙支部長の田村満氏が経営する高台の自動車学校の敷地内にテントを設営し、飲食店用の厨房を「同友ハウス」と名付けて新たに造ることを決めました。5月1日の朝市オープンまでおよそ10日間。「同友ハウス」は通常、数週間をかけて設営することを想定したものでしたが、現地会員の熱意とそれに突き動かされた他支部会員によって、わずか3日間で完成しました。

▼わずか3日間で完成した朝市の厨房「同友ハウス」(4/30)

 待ちに待った朝市オープンの5月1日午前10時。盛岡市内で仕入れた新鮮な肉、魚、野菜、生花が並ぶ様子に来場者から歓声が上がります。不自由な避難所生活の中でも子どもたちに元気をと、真っ白な鯉のぼりに思い思いに色を付けるイベントや、宝探しゲームなども行われ、笑顔の絶えない風景が広がります。朝市は今後半年間の予定で営業され、物資の配布や日替わりでの飲食店営業が行われる予定です。陸前高田の復興へ向けた経済活動はこれから益々拡大していくことでしょう。

▼皆が力を合わせてオープンに漕ぎつけたけせん朝市(5/1)

 準備作業を続ける中で、現地の会員から様々な話を聞くことが出来ました。「俺たちは会社を残す事も大事だけれど、そのために朝市を立ち上げたんじゃない。雇用している従業員の生活、命を守るために朝市をやるんだ」「一昨年、同友会の経営指針研究会に参加したからこの震災でも乗り切る目途を付けることが出来た。あのときが無かったら、震災が無くても会社を潰していたかもしれない・・・」「今回の震災で命を落とした同友会の仲間のためにも朝市を成功させたいんだ」。様々な思いを胸に全員が前向きに陸前高田での生活を再建するために活動しています。

▼生鮮品を求める来場者で賑わう朝市(5/1)

 今回の震災で失われたものはあまりに多く、また元通りにはならないものもたくさんあります。しかし、一歩ずつ着実に復興の道を歩みだした陸前高田の同友会メンバーはいつの日か活気ある地域を作り上げるでしょう。陸前高田を離れる直前、現地の会員の方から一枚のポスターを頂きました。そこには「がんばっぺし(がんばろう)!陸前高田」の文字が。陸前高田にしっかりと根を張り、生きていく決意が「がんばっぺし!」の言葉に込められています。

▼出店した蕎麦屋さんには黒山の人だかりが。久しぶりの「外食」(5/1)

▼「がんばっぺし(がんばろう)」と大書されたポスターをお土産に頂きました。

寺井氏が会長、山口氏が幹事長に再任 2011年度別海地区会総会


 別海地区会(寺井範男会長)は28日に第5回定時総会を開催しました。2010年度の活動報告と決算、2011年度の活動方針と役員体制を決め、会長に寺井範男氏、幹事長に山口寿氏が選出されました。総会に先立ち寺井氏は「別海地区会は会員数78社、組織率30%を誇る地区会となった。発会当初から条例運動を進め、2009年に条例が制定された。制定後には同友会、商工会で振興協議会を組織し、町に振興策を提出したりと活発に活動している。また、医良同友では原点に帰り、健康に対しての意識を高める例会を企画したい。厳しい時代だからこそ、足元をしっかりと固めていきたい」と述べました。

 講演では、1年間かけ経営指針を成文化研究会で作成した木村氏が報告しました。木村氏は「経営指針を作成するにあたり、自社のこれまでを振り返り分析することが大切。課題があれば伸びしろが多くあると考えるべきで、理想と現実のギャップを埋めるためには、経営指針が必要だ」と語りました。その後、2014年に法人化して20周年を迎えるに当たりビジョンや現在抱えている経営課題を挙げ、解決の方策を説明しました。

 最後に「1年間かけて経営指針を作成したが、これが完成ではない。今回は自分の思いのみを取り入れ作成したが、次回は一緒に働く従業員の思いを含めて作成したい。ぜひ一緒に成文化研究会で経営指針を作成しましょう」と呼びかけました。

★別海地区会総会議案書と新役員名簿はこちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=3&lid=291

▼再任された寺井氏

▼総会の様子

▼来賓の水沼町長

▼来賓の渡邊議長

▼1年間の成果を報告する木村氏

支部長に金曽氏、幹事長に渡辺氏が再任 2011年度南しれとこ支部総会


 南しれとこ支部は26日に第29回定時総会を開催し、2010年度の活動報告と決算、2011年度の活動方針と役員体制を決めました。 総会に先立ち挨拶した金曽支部長は「中標津町、別海町ともに条例制定後に商工会、同友会、役場が中心となり、条例を軸に具体的な振興策の検討を行っている。同友会が地域に果たす役割は非常に重要だ。今後も引き続き、地域経済の中心となるよう取り組みたい」と述べました。
 
 記念講演では北海道同友会理事で宇佐美商会社長の宇佐美隆氏が「引き継がれた経営指針」と題して講演しました。宇佐美氏は「元々会社を引き継ぐつもりはなかったが、創業者である父親の強い勧めで現在の会社に入社した。父親が急逝してからは、役員や社員が自分に対し手の平を返したように冷たくなり、精神的に追い詰められ、人の怖さを知った。その後、紆余曲折を経て2001年に社長に就任した」と入社当時を振り返りました。

 社長就任後は「経営者が変われば、社風も変わってしまう。我が社は父親が作った経営指針のおかげで、社員が自分の行動と経営指針を照らし合わせて行動している。今では我が社の憲法だ」と今でも変わることのない経営指針について語りました。

 最後に「これまで人の怖さを見た反面、ありがたみを感じることができた。その怖さとありがたさの両面を感じることができたのは、非常に良い経験になった。自分が辛いときに支えてくれたのは同友会のメンバーだ」と締めくくりました。

★南しれとこ支部総会議案書と新役員名簿はこちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=2&lid=294

★(株)宇佐美商会のホームページはこちらからご覧下さい。
http://www17.ocn.ne.jp/~usami/business.html

▼開会の挨拶に立った金曽氏

▼辛いとき支えてくれたの同友会のメンバーだったと語る宇佐美氏

▼総会の様子

「地域の強みとは何か」道銀船木支店長が講演 南しれとこ支部2月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は25日に2月例会を開催し、「地域の資源を掘り起こす」題して北海道銀行中標津支店支店長の船木隆一氏が講演しました。
 船木氏は今年の消費の動向について「一段落が予想されるが、三井アウトレットパークや劇団四季の進出など道内は札幌を中心に上向き傾向と考えられる。道東についても今秋に道東道占冠夕張間が開通し、多くの人が道東に来ることが予想される」と解説しました。
 また、南しれとこの強みは「この地域には日本一と胸を張れるものが中標津町や別海町の牛乳などが多くある。日本一という言葉を使えることは、他の地域にはない大きな強みだ。この強みを生かした情報発信や宣伝をしてもらいたい」と語りました。 
 最後に「今後人口が減少すると予測される中で、リスクを出来るだけ回避するためにはしっかりとしたマーケティングが欠かせない。大手企業に価格で競争しても、勝ち目はない。本業に徹し、効率化を図るだけではなく非効率であっても手間ひまをかけ、付加価値を高めることが重要だ」と強調しました。(記:吉本勝)

▼南しれとこの強みを語る船木氏

町内各団体の青年部員を前に佐野前町長が講演 別海地区会2月例会


 別海地区会(寺井範男会長)は15日、「別海町の次世代を担う青年交流会」と題して、商工会、農協、漁協、役場、青年団体を交えた青年部交流会を行い、総勢75名が参加しました。
 冒頭、寺井会長は「我々別海地区会は会員の平均年齢も会の歴史も若い。今日は各団体の青年部の皆さんと大いに語らい、別海町の未来を明るいものにしていきたい」と挨拶しました。

 記念講演は前別海町長の佐野力三氏が「別海町の歩み」と題して、役場勤務と町長職を併せて50年以上に及ぶ別海町との関わりの中で経験した出来事を振り返りました。佐野氏は「こんなにも大勢の皆さんが集まって驚いている。私は国後島のトウフツで生れ、別海町役場に奉職した。40年ほど勤務する間、殆どを基幹産業の酪農、漁業に関わる部署に籍を置いていたので、基幹産業を大切にしたいという気持ちが強い。昨今はTPPなどの諸問題が出てきて一次産業の皆さんは将来的な不安が増していることと思う。進化論の一節『強いもの、知恵のあるものだけが生き残るのではない。環境に適応できるものが生き残る』という言葉にもあるように、商工業者、農業者、漁業者の若い皆さんが真剣に議論し、柔軟に対応していくことで地域を守り育てていってほしい」と一堂に会した各団体の参加者に期待を寄せました。

 講演の後の交流会では各団体の会員が懇談し、互いの業種への理解を深めました。また、各団体の活動の紹介や、クイズなども行われ交流を深めました。閉会の挨拶に立った篠田副会長は「佐野氏の講演を聞き、各自『古きを訪ね、新しきを知る』事が出来たと思う。これからの一次産業経営は独自の取り組みを行っていく必要性があるのではないか。これからも同友会は他団体との交流を深めて、地域を持続発展させるための勉強を行っていきたい」と述べました。

▼「我々別海町民が一丸となって地域を守り立てるために頑張りたい」と寺井会長

▼「各団体の皆さんには町政にも協力いただき、大変心強い」と水沼町長

▼「別海町は広大な面積と資源の有限性を併せて考えなければならない」と佐野氏

▼別海町では初めてという各団体青年部が集まった交流会

▼別海町に関するゲームで盛り上がる会場

▼「今後も継続して交流会を持ちたい」と篠田副会長

ワカサギ釣り&交流会を開催 別海町医良同友


 同友会別海地区会(寺井範男会長)が中心となって発足した医良同友は30日、別海町茨散沼(ばらさんとう)でワカサギ釣りと交流会を開催しました。60名が参加し、町立別海病院の医師や関係者と交流を深めました。参加者に豚汁やお汁粉、ワカサギの天ぷらなどが振舞われ、湖畔をスノーモービルで走行して楽しみました。
 寺井会長は「このワカサギ釣りは今年で2回目となるが、病院関係者も多数参加している。この機会に医師やスタッフと交流し、絆を深めてもらいたい」と挨拶しました。
 町立別海病院の西村院長は「地域医療だけでなく、地域コミュニティが崩壊している中、このような機会を設けていただき感謝している。このような場で、ぜひ病院スタッフと交流を深めて欲しい」と語りました。
 別海町では2009年4月に施行された別海町中小企業振興基本条例の具体的施策として、同友会が中心になり「別海医療サポート隊医良同友」が結成されています。ワカサギ釣りの他にも、地引網体験やゴルフコンペなど医療関係者と経営者と町民との交流を深めています。(記:吉本勝)

▼挨拶する寺井氏

▼病院スタッフと交流を深めてほしいと語る西村氏

▼交流会を統括した山口氏

▼スノーモービルを楽しむ参加者

▼テント内でのワカサギ釣り

▼茨散沼のワカサギ

▼会員有志が提供した温かい料理

▼料理を食べながら交流を深めました

▼多くの参加者で賑わいました

★ワカサギ釣り当日の模様が釧路新聞に掲載されました。こちらからご覧ください!
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=914

観光地の本当の魅力は地元が発信する 地区会合同例会


 釧根三支部は1月28日に地区会合同例会を摩周地区会(竹森英彦会長)の主管で開催しました。摩周地区会では2回目の開催となる今回の合同例会ではツーリズムてしかが社長の白石悠浩氏が「着地型観光の可能性を考える」と題して講演を行いました。

 開会のあいさつで摩周地区会の竹森会長は「厳しい経済情勢の中にあって、同友会が中心となって進めてきた『中小企業振興基本条例』が各自治体で続々と制定されている。弟子屈町も4月1日に施行の予定だ。白石氏の取り組んでいる『着地型観光』も域内循環を高める機能があるという。各地区会の皆さんも勉強して役立ててほしい」と述べました。

 続く講演会で白石氏は「ツーリズムてしかがは設立して2年しか経っていない若い会社だ。試行錯誤の中で旅行商品の開発を行っている」と自社を紹介しました。「着地型観光」という聞き馴染みの薄い言葉についても「従来は出発地の都市圏にある旅行会社が商品を開発、提案して集客していたが、これを旅行業界で『発地型観光』と呼んでいた。『着地型観光』とは、到着地の旅行会社が開発、提案する事を指す。旅慣れた現代の旅行者に対して、より細かな提案を行うのが特徴だ。地元が開発、提案することによって地域にお金が循環しやすいという利点もある」と解説しました。講演の結びで白石氏は「今後は阿寒湖地区と共同での旅行商品の開発など、地域の良さを存分に紹介する取組みを行っていく予定だ」と構想を披露しました。

▼挨拶する竹森会長

▼「着地型観光は地域おこしにも役立てる」と白石氏

それは社員の職場放棄から始まった 〜南しれとこ支部新年交礼会〜


  南しれとこ支部(金曽義昭支部長・154社)は12日に寿宴で新年交礼会を開催し、46名が参加しました。
 金曽支部長は新春の挨拶に立ち「厳しい経済情勢が続き、先が見えない状況が続いている。我々中小企業が元気になることが地域の活性化に繋がる。同友会で学んだ内容を実践し、地域経済を担う存在になりたい」と述べました。

 新春講演では北海道同友会理事で鳥海(ちょうかい)の大石社長が講演しました。大石氏は函館市で「パチンコ富士」を経営し「15年前に社員の18人中13人が職場放棄したが、お客様が残った社員に対し応援、協力をしてくれ、さらに仕事まで教えてくれた。素人集団のため、人はなぜパチンコをするのかからスタートした」と自社の歴史を説明しました。
 大石氏は「人間尊重経営の第一歩を踏み出し、ぶつかり合いながらも確実に成長してきた。積み上げてきた理念方針を幹部集団で成文化し、経営理念を作り上げてきた。2011年は第二創業期の一年目とし、経営理念、経営指針の再構築を行いたい」と語りました。
 また、全国からの注目を集めている「函館もりあげ隊」について「生産者、自営業者、地元中小企業が連帯を深め、市民からの信頼と期待を高めることにより、地域全体に活気を取り戻そうという思いを持った集団。現在では206の会社や個人が集まり、各々の業界の話題に限らず、地域のための情報を提供している」と述べ、地域密着の実践例を紹介しました。【記:吉本 勝】

★当日の資料はこちらからダウンロードしてご覧ください。(PDF版)
http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=3&lid=255

▼地域経済を担う存在になりたいと語る金曽氏

▼函館でパチンコ富士を経営する大石氏

▼北海道根室振興局副局長の中西氏

▼中標津商工会会長の大橋氏

▼中標津町議会議長の萬氏

▼学びを深める参加者

別海地区会 寺井氏が報告 宮城同友会経営研究集会


 宮城県同友会は11月24日、経営研究集会を仙台市内のパレス平安で開催し、宮城県内外から670名が参加しました。6つの分科会の内、企業と地域づくりをテーマにした分科会で別海地区会会長の寺井範男氏が「地域を救え!中小企業振興基本条例から生まれた『医良同友』」と題して報告しました。

 「別海町中小企業振興基本条例」制定までの道程や条例制定後の施策検討、医良同友発会までの経緯などを報告した寺井氏は「別海町は人口では『小さな町』だが面積は広大だ。唯一の医療機関である町立病院を守り立てることで町民の健康を守り、健やかに暮らせる街づくりこそが地域経済発展のカギになる」と力強く述べました。分科会の参加者からは地域医療の拡充や、条例を活用した地域振興策に関する質問が出されました。

▼「医師との交流は地域医療確保の基本」と語った寺井氏

▼約60人が参加した分科会

▼670人の参加者が会場を埋め尽くしました。

▼100名のゲスト(非会員)も参加した懇親会

地域医療を守ろう 別海町医療フェアに250名


 同友会別海地区会は23日、別海町と共に医療フェアを別海町内で開催し、経営者や看護師、町民など250名が参加して地域医療の現状を学びました。

 地域医療の盛衰は中小企業経営に大きな影響をあたえます。別海町では2009年4月に施行された別海町中小企業振興基本条例の具体的施策として、同友会が中心になり「別海医療サポート隊医良同友」が結成され、医療関係者と経営者や町民との交流が進んでいます。

 当日は、札幌医科大学の島本学長が「北海道地域医療の現状と課題」と題して基調講演に立ちました。島本氏は「北海道の医師数は全国平均を上回っているが、それは札幌、旭川に医師が集中しているためで、地域の医師数は不足している。また、内科や外科を志す人が減っており、耳鼻科や皮膚科を目指す人が増え、医師と診療科の偏在が起こっている」と現状を述べました。さらに「医師数を単に増やすだけではなく、地域医療に取り組む志を持つ学生の教育をするべきだ。診療環境や労働環境の改善も必要だ」と訴えました。

 その後、シンポジウムでは市立釧路綜合病院の其田救命救急センター長がドクターヘリの導入と効果について、町立中標津病院の長渕院長は広域連携の現状と課題について説明しました。町立別海病院の西村院長は「医療の高度化、専門化が進む中で、面積が広大なこの釧根地域の特性に合わせた医療体制作りが必要だ。別海町だけで取り組むのではなく、病院間の連携や情報共有が今後さらに重要になってくる」と締めくくりました。

★北海道新聞の記事はこちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=868

▼地域医療の現状と課題を語る島本学長

▼島本学長、長渕院長、其田センター長(左から)

▼地域連携の重要性を語る西村氏

▼保健部門のブース

▼心肺蘇生法の講習を行う消防部門

▼当日の様子

医良同友ゴルフコンペを開催 南しれとこ支部別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長)と医良同友(いいどうゆう)は6日に合同ゴルフコンペを開催しました。当日は水沼町長も参加し、寒空ながら参加者はプレーを楽しみました。プレー後参加者は懇親会を開催し、会員間の交流を深めました。
 医良同友は地域の医療崩壊を食い止めるため、同友会と町立病院の医師や医療スタッフ、趣旨に賛同した町民など約300名が登録しています。
 今後、医良同友は11月23日に「別海町医療フェア」を中央公民会館で開催し、札幌医科大学の島本学長による基調講演をはじめ、血圧測定や骨密度測定なども実施する予定です。

※ゴルフコンペの順位は以下の通りです。
★優勝:山崎 弘二氏(医良同友会員)
★準優勝:織田 満氏(医良同友会員)
★一位:篠田 巌氏(南しれとこ支部別海地区会会員)

▼寒空の中プレーを楽しんだ参加者

中標津町が打つべき経済振興とは 南しれとこ支部10月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は28日に10月例会を開催し、「中標津町役場が打つべき経済振興とは」と題して中標津町役場経済振興課課長の菅野三夫氏が講演しました。
 菅野氏は地域経済分析を行っている釧路公立大学の下山朗准教授の分析を下に「中標津町の人口は道内でも比較的恵まれているが、今後は人口減少を踏まえた上での施策の検討が必要だ。また、新規創業は飲食店などの三次産業が中心、産業の構造転換に迫られている。これまでの産業との融和や今後の発展の可能性を見極めることが重要だ」と語りました。
 その後参加者は「私たちが生き残るために中標津町が打つべき経済振興とは」をテーマに意見交換を行い「町営地が多く余っている。有効活用するべきだ」「域内循環も大切だが、域外から外貨を獲得することも重要ではないか。そのために地域の特性を前面に押し出した施策が必要だ」など積極的な意見が出されました。

▼中標津町の経済振興を語る菅野氏

「共生がテーマ」 南しれとこ支部9月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長・155社)は24日に9月例会を開催し、舘下印刷所の舘下社長が「北方領土問題について考える」と題して、報告しました。
 舘下氏は千島歯舞諸島居住者連盟中標津支部青年部の部長でもあり、全国の人々に北方領土問題をについて理解してもらうため、様々な活動を行っています。舘下氏は「平成5年に初めてビザなし訪問で北方領土を訪れたが、当時はお互いの話が平行線を辿り、対話集会すらままならなかった」と語りました。「近年では『共生』をテーマにようやく話し合いができるようになってきた。一方的に返還を訴えかけても対話にならない。一緒に住むという意識を持つことが大切だ」と述べました。
 その後参加者は北方領土検定を行い、さらに北方領土について知識を深めました。

▼自身の経験をもとに報告する舘下氏

オクユキウス駅逓所物語 別海地区会例会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長77社)は9月例会を9日に開催し、別海町学芸員の戸田博史氏が奥行臼駅逓所の歴史的変遷について講演しました。

 駅逓所は北海道独特の物流システムの拠点です。1947年に廃止されるまで、全道に600か所以上設置され、人馬の継ぎ立てや宿泊、物資の逓送の拠点として開拓の要となりました。奥行臼駅逓所は1910年に設置されました。オクユキウスの地名は、「ウコイキウス」(戦った場所)というアイヌ語が語源です。根室アイヌと厚岸アイヌが覇権争いをしたという伝えがあります。

 「別当賀、厚床、上風連、別海、西別など7か所に駅逓があった。大勢の和人が内陸へと向かう拠点になった」と戸田氏は述べました。

 別海地区会は故郷の歴史を学ぶ例会をこれからも開催する予定です。 

▼戸田学芸員

▼ニシベツ川河口から見つかった130年前の煉瓦。エトロフ島で製造された。