同友会別海地区会は23日、別海町と共に医療フェアを別海町内で開催し、経営者や看護師、町民など250名が参加して地域医療の現状を学びました。
地域医療の盛衰は中小企業経営に大きな影響をあたえます。別海町では2009年4月に施行された別海町中小企業振興基本条例の具体的施策として、同友会が中心になり「別海医療サポート隊医良同友」が結成され、医療関係者と経営者や町民との交流が進んでいます。
当日は、札幌医科大学の島本学長が「北海道地域医療の現状と課題」と題して基調講演に立ちました。島本氏は「北海道の医師数は全国平均を上回っているが、それは札幌、旭川に医師が集中しているためで、地域の医師数は不足している。また、内科や外科を志す人が減っており、耳鼻科や皮膚科を目指す人が増え、医師と診療科の偏在が起こっている」と現状を述べました。さらに「医師数を単に増やすだけではなく、地域医療に取り組む志を持つ学生の教育をするべきだ。診療環境や労働環境の改善も必要だ」と訴えました。
その後、シンポジウムでは市立釧路綜合病院の其田救命救急センター長がドクターヘリの導入と効果について、町立中標津病院の長渕院長は広域連携の現状と課題について説明しました。町立別海病院の西村院長は「医療の高度化、専門化が進む中で、面積が広大なこの釧根地域の特性に合わせた医療体制作りが必要だ。別海町だけで取り組むのではなく、病院間の連携や情報共有が今後さらに重要になってくる」と締めくくりました。
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▼地域医療の現状と課題を語る島本学長
▼島本学長、長渕院長、其田センター長(左から)
▼地域連携の重要性を語る西村氏
▼保健部門のブース
▼心肺蘇生法の講習を行う消防部門
▼当日の様子