一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

それは社員の職場放棄から始まった 〜南しれとこ支部新年交礼会〜


  南しれとこ支部(金曽義昭支部長・154社)は12日に寿宴で新年交礼会を開催し、46名が参加しました。
 金曽支部長は新春の挨拶に立ち「厳しい経済情勢が続き、先が見えない状況が続いている。我々中小企業が元気になることが地域の活性化に繋がる。同友会で学んだ内容を実践し、地域経済を担う存在になりたい」と述べました。

 新春講演では北海道同友会理事で鳥海(ちょうかい)の大石社長が講演しました。大石氏は函館市で「パチンコ富士」を経営し「15年前に社員の18人中13人が職場放棄したが、お客様が残った社員に対し応援、協力をしてくれ、さらに仕事まで教えてくれた。素人集団のため、人はなぜパチンコをするのかからスタートした」と自社の歴史を説明しました。
 大石氏は「人間尊重経営の第一歩を踏み出し、ぶつかり合いながらも確実に成長してきた。積み上げてきた理念方針を幹部集団で成文化し、経営理念を作り上げてきた。2011年は第二創業期の一年目とし、経営理念、経営指針の再構築を行いたい」と語りました。
 また、全国からの注目を集めている「函館もりあげ隊」について「生産者、自営業者、地元中小企業が連帯を深め、市民からの信頼と期待を高めることにより、地域全体に活気を取り戻そうという思いを持った集団。現在では206の会社や個人が集まり、各々の業界の話題に限らず、地域のための情報を提供している」と述べ、地域密着の実践例を紹介しました。【記:吉本 勝】

★当日の資料はこちらからダウンロードしてご覧ください。(PDF版)
http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=3&lid=255

▼地域経済を担う存在になりたいと語る金曽氏

▼函館でパチンコ富士を経営する大石氏

▼北海道根室振興局副局長の中西氏

▼中標津商工会会長の大橋氏

▼中標津町議会議長の萬氏

▼学びを深める参加者

コミュニケーションの大切さを学ぶ 〜第18期幹部大学が開講〜


 釧路支部(亀岡孝支部長)は14日に幹部大学を開講しました。今期で18期を迎える幹部大学は、広い知識や必要な経済、文化、文学、哲学、歴史などの学習を通じて幹部社員として不可欠な科学的なものの見方、考え方を見につけることを目的としています。これまで約200名が修了し、各分野で活躍しています。

 第一講では釧路工業高等専門学校の三島利紀准教授が「良好な人間関係の築き方」と題して、講演しました。
 三島氏は、自分の開放領域を広げることがコミュニケーションを図る上で非常に重要とし「積極的に自己開示することで、お互いの新たな一面を発見することができる。今回のグループワークを通して、自身の振る舞い、行動に焦点を当てて、感情の情報を共有してもらいたい」と述べました。その後受講者は、他者紹介やじゃんけんインタビューなどグループワークを行い、受講者の交流を深めました。

※第二講は1月21日(金)18時から、まなぼっとで「上手く相手に自分を伝える方法」と題して、シーズサービスの迫田氏が講演します。

★当日の様子が釧路新聞に掲載されました。こちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=896

▼コミュニケーションの大切さを語る三島氏

▼グループワークを通して、学びを深める受講生

小形氏、木下氏が報告 〜新会員報告交流会を開催・釧路支部〜


 釧路支部(亀岡孝支部長)は7日に新会員報告交流会を開催し、エーアイ・カンパニーの小形氏と環境機器の木下氏が報告しました。

 農業用施設や機械の設計・施行・修理を営む小形氏は「これまで季節変動型の仕事をしていたが、365日休みなく働いている農家のために機械を開発しようと思い、日々業務に取り組んでいる。また、糞尿の臭気対策のため、散布装置を共同開発し、現在実験を重ね特許を申請している。今後先の見えない状況に対応するためにも、機械の開発はもちろんだが、様々な場面を想定して分析することが大切だ」と自社の取り組みと農家に対する思いを述べました。

 環境装置の設置とコンサルタント業を行う木下氏は「10年がかりで取得した特許の内容は、磁気と遠赤外線を流体の流れる配管に作用させることで熱効率を上げる技術だ。消費エネルギーを減少させ、灯油代や電気代などの節約、自動車の燃費向上などに効果がある。技術も地域のための知恵であり、今後も地域に要求されることを地道に取り組んでいきたい」と語りました。 (記:吉本勝)

▼将来の夢を語る小形氏

▼大手電器メーカーの技術者でもあった木下氏

京都大学岡田氏が中小企業振興条例について釧根で講演


 (社)北海道中小企業家同友会は中小企業振興条例に基づいた中小企業振興策を進めていますが、同問題を研究している京都大学大学院経済学研究科教授の岡田知弘氏はこのほど釧根を訪れ、条例を活用した地域づくりについて12月2日に南しれとこ支部別海地区会、12月3日は釧路支部摩周地区会、12月4日は釧路支部で講演を行いました。

 岡田氏はまず「釧路の経済は北海道経済・日本経済の基盤であり、地域経済の特徴を明確にした上で政策を打つべき」と述べ、1980年代からの日本経済の変化について一部の大企業を優遇させた施策により、地方の経済が困窮した経緯について言及しました。

 その上で「昨今の景気は待っていればそのうち循環するものではない。地域経済の主体である中小企業や農業者NPOが行動するべきで、その指針として中小企業基本条例がある」と述べました。また、中小企業基本条例に加えて千葉県等では公契約条例が施行され中小企業振興策が講じられている事を挙げ、中小企業基本条例と公契約条例の二つがあれば中小企業を中心とした地域活性化は促進されると続けました。

 最後に、地域内循環に触れ「大規模公共工事や企業誘致をしても利益は本社に移転するため、地方は潤わない。地域が豊かになるとは住民一人ひとりの生活が維持され向上する事。その為には地域の経済主体である中小企業や農業者NPOなどが毎年、地域に再投資を繰り返す事で仕事と所得が生まれ、生活が維持・拡大する」と述べ、地域の持続的発展のカギを握るのは中小企業であると結びました。

▼釧路支部での講演録はこちらからダウンロードできます

http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=5&lid=247

▼地域内再投資力の大切さを語る岡田氏

▼条例制定後の取組みについて学ぶ会員

高校関係者との懇談会を開催 根室支部11月例会


 根室支部(高岡一朗支部長 71社)は11月30日、11月例会を開催しました。今回は「新規学卒者の就職に関する懇談会」と題して根室高校、根室西高校から校長、進路部長、PTA会長を招いて懇談会を行いました。

 冒頭、挨拶した共育求人担当副支部長の鈴木新一氏は「応募側と採用側のミスマッチを解消するため、この問題に企業、学校の双方がどう取組むのかを本音で語り合いたい」と述べました。この後、根室高校、西高校、同友会の三者が今年度の就職内定状況、企業側の採用動向について現状報告を行いました。

 その後の懇談会では「就職の決まる生徒、決まらない生徒の違い」「企業内での先輩、後輩の年齢差の拡大傾向」「基礎学力の低下と子どもの『自信』の低下の是正」などについて、掘り下げた議論が展開され、今後は両校を卒業した社会人が講話を行う「出前授業」の実施を検討する等の方向性が示されました。

 閉会の挨拶を述べた魚谷副支部長は「中小企業での人材育成は急がず、粘り強く、泥臭いものだ。経営者、先輩社員、新入社員が手を携えて、失敗を繰り返しながら形作っていくのが本当の『人づくり』ではないか。我々企業家も、明日の地域を背負っていく子どもたちに希望ある地域を残せるよう、努力していかなければならない」と懇談会を締めくくりました。

▼出席した参加者と学校側とで熱心な議論が交わされました。

金刀比羅神社の歴史に学ぶ〜根室支部山高会11月例会〜


 根室支部青年部の山高会(戸愼太朗代表)は11月15日「根室と金毘羅神社の歴史について」と題して11月例会を開催しました。今回は根室の文化財でもある「金刀比羅神社」を見学し、宮司の前田康氏が解説しました。
 前田宮司は「金刀比羅神社は文化三年(1806)に高田屋嘉兵衛が創祀した。一見文化と経済は関係が無いように思われがちだが、文化の発展には経済の発展と文化の協力が欠かせない」と述べました。
 参加者は前田氏の解説のもと、境内にある石碑や灯篭、水屋など歴代の根室経済を形作ってきた経済人達が奉納した財産を見学しました。

▼金刀比羅神社の歴史について解説する前田氏

▼熱心に耳を傾ける会員

別海地区会 寺井氏が報告 宮城同友会経営研究集会


 宮城県同友会は11月24日、経営研究集会を仙台市内のパレス平安で開催し、宮城県内外から670名が参加しました。6つの分科会の内、企業と地域づくりをテーマにした分科会で別海地区会会長の寺井範男氏が「地域を救え!中小企業振興基本条例から生まれた『医良同友』」と題して報告しました。

 「別海町中小企業振興基本条例」制定までの道程や条例制定後の施策検討、医良同友発会までの経緯などを報告した寺井氏は「別海町は人口では『小さな町』だが面積は広大だ。唯一の医療機関である町立病院を守り立てることで町民の健康を守り、健やかに暮らせる街づくりこそが地域経済発展のカギになる」と力強く述べました。分科会の参加者からは地域医療の拡充や、条例を活用した地域振興策に関する質問が出されました。

▼「医師との交流は地域医療確保の基本」と語った寺井氏

▼約60人が参加した分科会

▼670人の参加者が会場を埋め尽くしました。

▼100名のゲスト(非会員)も参加した懇親会

地域医療を守ろう 別海町医療フェアに250名


 同友会別海地区会は23日、別海町と共に医療フェアを別海町内で開催し、経営者や看護師、町民など250名が参加して地域医療の現状を学びました。

 地域医療の盛衰は中小企業経営に大きな影響をあたえます。別海町では2009年4月に施行された別海町中小企業振興基本条例の具体的施策として、同友会が中心になり「別海医療サポート隊医良同友」が結成され、医療関係者と経営者や町民との交流が進んでいます。

 当日は、札幌医科大学の島本学長が「北海道地域医療の現状と課題」と題して基調講演に立ちました。島本氏は「北海道の医師数は全国平均を上回っているが、それは札幌、旭川に医師が集中しているためで、地域の医師数は不足している。また、内科や外科を志す人が減っており、耳鼻科や皮膚科を目指す人が増え、医師と診療科の偏在が起こっている」と現状を述べました。さらに「医師数を単に増やすだけではなく、地域医療に取り組む志を持つ学生の教育をするべきだ。診療環境や労働環境の改善も必要だ」と訴えました。

 その後、シンポジウムでは市立釧路綜合病院の其田救命救急センター長がドクターヘリの導入と効果について、町立中標津病院の長渕院長は広域連携の現状と課題について説明しました。町立別海病院の西村院長は「医療の高度化、専門化が進む中で、面積が広大なこの釧根地域の特性に合わせた医療体制作りが必要だ。別海町だけで取り組むのではなく、病院間の連携や情報共有が今後さらに重要になってくる」と締めくくりました。

★北海道新聞の記事はこちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=868

▼地域医療の現状と課題を語る島本学長

▼島本学長、長渕院長、其田センター長(左から)

▼地域連携の重要性を語る西村氏

▼保健部門のブース

▼心肺蘇生法の講習を行う消防部門

▼当日の様子

医良同友ゴルフコンペを開催 南しれとこ支部別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長)と医良同友(いいどうゆう)は6日に合同ゴルフコンペを開催しました。当日は水沼町長も参加し、寒空ながら参加者はプレーを楽しみました。プレー後参加者は懇親会を開催し、会員間の交流を深めました。
 医良同友は地域の医療崩壊を食い止めるため、同友会と町立病院の医師や医療スタッフ、趣旨に賛同した町民など約300名が登録しています。
 今後、医良同友は11月23日に「別海町医療フェア」を中央公民会館で開催し、札幌医科大学の島本学長による基調講演をはじめ、血圧測定や骨密度測定なども実施する予定です。

※ゴルフコンペの順位は以下の通りです。
★優勝:山崎 弘二氏(医良同友会員)
★準優勝:織田 満氏(医良同友会員)
★一位:篠田 巌氏(南しれとこ支部別海地区会会員)

▼寒空の中プレーを楽しんだ参加者

「売れる仕掛けはこの二人から学べ」〜釧路ビジネスフォーラム2010〜釧路支部


 釧路支部(亀岡支部長)は11月6日に釧路市民文化会館で「釧路ビジネスフォーラム2010」を開催しました。本フォーラムは中小企業基本条例制定後の取り組みの一環として釧路市と共同で開催したものです。当日は「売れる仕掛けはこの二人から学べ!!」をテーマに、フリーパレット集客施設研究所の藤村正宏氏と、富士市産業支援センター(f-Biz)の小出宗昭氏が講演し、300名が参加しました。

 最初に講演した藤村氏は釧路市出身で「モノではなく体験を売ろう」と唱える「エクスペリエンス・マーケティング」で企業のコンサルティングを行っています。藤村氏は「どんなに不景気でも必要なものは売れるし、人は必要と思えば高くても買う。肝心なのはその会社・商品が選ばれるかどうかで、劇的に売れるためには視点を変えてみる事が必要だ。視点を変えるだけならコストはゼロで、今すぐ出来る」と述べました。
 また、販売促進のポイントとして「ターゲットを明確にすること」「商品の内容や価値をわかりやすくすること」「消費者にその商品を『買う理由』を明確に伝えること」の3点を強調しました。
 
 次に講演した小出氏は富士市産業支援センターでの実践例を用いてヒット商品のつくり方について3点のポイントを挙げました。
 第1のポイントは、企業自身も気付かなかった「強みを引き出し、活かす」こと。第2のポイントは、「販売対象を明確」にして売り込みを容易にする事。また、第3のポイントである「繋がることの重要性」については、富士市産業支援
センターでの支援例を紹介しながら地域企業間の連携について述べました。
 また、小出氏は「このような動きは全国どこででも作れるはずだ。同友会釧路支部と釧路市が推進するk-Bizでも既にいくつか面白い案件が出てきている」と釧路地域の可能性について言及しました。
 

 両氏の講演後に行われた対談では釧根の魅力と今後の方向性について活発な議論が交わされ、盛会のうちにフォーラムは終了しました。

 小出氏は1月と3月に来釧し、「くしろ起業サポート相談会(k-Biz)」を開催する予定です。

▼富士市産業支援センター(f-Biz)HP
http://www.f-biz.jp/index.html

▼藤村正宏氏のエクスペリエンス・マーケティングWEB
http://www.ex-ma.com/

★釧路新聞の記事はこちらからご覧ください。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=855

▼売れる仕掛けを学ぶ参加者

▼「モノではなく体験を売ろう」と語る藤村氏

▼藤村氏の最新刊「集客力」

 

▼釧路地域の可能性について言及する小出氏

▼小出氏の最新刊「100戦100勝の事業サポート術」

中標津町が打つべき経済振興とは 南しれとこ支部10月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は28日に10月例会を開催し、「中標津町役場が打つべき経済振興とは」と題して中標津町役場経済振興課課長の菅野三夫氏が講演しました。
 菅野氏は地域経済分析を行っている釧路公立大学の下山朗准教授の分析を下に「中標津町の人口は道内でも比較的恵まれているが、今後は人口減少を踏まえた上での施策の検討が必要だ。また、新規創業は飲食店などの三次産業が中心、産業の構造転換に迫られている。これまでの産業との融和や今後の発展の可能性を見極めることが重要だ」と語りました。
 その後参加者は「私たちが生き残るために中標津町が打つべき経済振興とは」をテーマに意見交換を行い「町営地が多く余っている。有効活用するべきだ」「域内循環も大切だが、域外から外貨を獲得することも重要ではないか。そのために地域の特性を前面に押し出した施策が必要だ」など積極的な意見が出されました。

▼中標津町の経済振興を語る菅野氏

根室市歴史と自然の資料館を見学 〜根室支部山高会10月例会〜


 根室支部青年部の山高会(戸愼太朗代表)は10月30日「根室経済の発展の足跡を辿る」と題して10月例会を開催しました。今回は「根室市歴史と自然の資料館」を見学し、学芸員の猪熊樹人氏が解説しました。

 猪熊氏は「全道で500ヶ所近くあるアイヌのチャシ(砦)跡のうち、32ヶ所が根室市内で発見されている。この近辺で獲れるラッコの毛皮やワシ・タカなど猛禽類の羽が珍重されいたことから、古くからこの地域が経済面で重要な地位を占めていたことが分かる」と交易の拠点として誕生した根室を紹介しました。さらに明治以降の歴史について「日露戦争を機に、千島への輸送、水産業の拠点としても根室は機能した。根室で最初の新聞だった『北友』は関東に対して、根室という地域をアピールして民衆を呼び寄せようとする意図があったようで、現在で言う観光誘致にもつながる試みが行われていたことが分かる」と当時の根室地域の活況を解説しました。

 展示物を見学した参加者からは「昭和初期の地図に、現在も残る屋号があったりして根室の歴史を振り返る上で大変勉強になる」と声が上がっていました。

▼資料について解説する猪熊学芸員

道研参加者が報告 〜根室支部10月例会〜


 根室支部(高岡一朗支部長)は10月29日、10月例会を開催し、10月15、16日に札幌で開催された「全道経営者共育研究集会」に参加した支部会員が各分科会について報告しました。

 この日は7分科会、9名が参加した中から5つの分科会について各1名が報告しました。各報告者からは「初めて参加したが、年配の経営者がグループ討論で貪欲に学ぶ姿に感動した」「道研は『敷居』が高く感じていたが参加して本当に良かった」「報告者の実践から、自分の会社にも当てはめられるヒントが得られた」など道研で吸収してきた学びについての率直な感想が挙げられました。

 閉会のあいさつに立った田家組織企画担当副支部長は「業務の関係で今年は参加できなかったが、参加者の報告から商売における『志』の大切さが伝わってきた。今日の報告を参考にして、根室の将来に対するしっかりしたビジョンを持って前向きに経営していきたい」と述べました。

▼7分科会の報告をした田嶋氏

▼11分科会の報告をした鈴木氏

▼16分科会の報告をした嶋津氏

▼17分科会の報告をした吉田氏

▼20分科会の報告をした谷内田氏

摩周工産 古瀬氏が報告 〜摩周地区会10月例会〜


 摩周地区会(竹森英彦会長)は10月27日、10月例会を開催し摩周工産社長の古瀬透氏が経営体験を報告しました。

 古瀬氏は、自身が摩周工産を承継するまでを報告し「自動車短期大学(自短)を卒業し、日産のディーラーへ就職した。当時、日産には自短を卒業したサービスマンがおらず、また中学生のころから家業の自動車修理を手伝っていた経験も役立って、非常に重宝がられた。入社時は『一通り全部経験できるだろう』と本社勤務を希望していたが、出張で地方拠点の業務を知ってからはそちらの方が魅力的だった」と当時を振り返りました。

 実家の摩周工産に戻ってからについて、古瀬氏は「職歴の長い職工と仕事の進め方で衝突したり、取引業者との『慣例主義』で苦労したが一つ一つ解決してきた。今後の自動車業界はハイブリッド車など、駆動系よりも電気系統が重要になる。車検制度の移り変わりなどもあり、自動車修理業には厳しい時代になることが予想されるが、接客面の改善など人と人とのつながりを重視してリピーターの獲得に活路を見出したい」と報告しました。

▼笑いを交えて報告した古瀬氏

厚岸町の経済の特徴 厚岸地区会10月例会


 厚岸地区会(中村一明会長)は21日に10月例会を開催し、釧路公立大学の下山朗准教授が「地域が持つ強みと弱み」について講演しました。
 同友会と共同で地域経済分析をしている下山氏は「厚岸町はサービス業、卸業、小売業を軸に地域経済が形成されている。また、大企業の支社、支店等で働いているというよりは、地域独自の事業所、法人で働いている割合が高い」と様々なデータを用いて解説しました。
 最後に「昨今業績が伸びている飲食、宿泊業や農業、食品加工業は他の産業とうまく調和することができる。厚岸に来ないと食べられないなど上手な仕掛けを作れば、波及効果をより高めることができる」と述べました。

▼厚岸町の可能性について語る下山氏

「あの人を」同友会に誘ってみよう会 釧路支部


 釧路支部(亀岡孝支部長)は26日に会員拡大キャンペーンの一環として、「『あの人』を同友会に誘ってみよう会」を開催し、ゲストの非会員を迎えました。
 初めに同友会の活動について副幹事長の浅野葉子氏が「同友会では会員の生の声を直接聞くことができ、本音で意見交換ができるのが一番の長所でないか。私は入会して本音で語り合える仲間が増えた」と述べました。
 続いて中小企業診断士の松井智聖氏が「地域を支える中小企業が元気にならないと街の活性化に繋がらない。我々専門家を積極的に活用し、活性化につなげてもらいたい」と語り、共育求人委員長の須藤隆昭氏が「同友会では理念、社員共育など非常に参考になる点が多い。中でも言葉や文章で人に伝えることの重要性を学んだ」と話し、自社の取り組みを紹介しました。
 最後に組織委員長の樋口氏が「同友会では講演を聞くだけでなく、講演テーマに沿ってグループ討論や意見交換を学びを深めている。自分の考えを相手に伝えることにより、さらに学んだ内容について深めることができる。また勉強会ばかりではなく、会員同士の交流を深める企画も定期的に行っているので、ぜひ参加してほしい」とゲストに呼びかけました。
 釧路支部では組織委員会が中心となり、11月までのキャンペーン中に40社の拡大を目指しています。お知り合いの方がいましたらぜひ同友会にお誘いし、学び合う仲間を増やしましょう。 

▼ゲストに呼びかける組織委員長の樋口氏

▼同友会の紹介をする浅野氏

▼専門家の活用を呼びかける松井氏

▼同友会での学びを語る須藤氏

「持続可能な会社を目指して」釧路支部10月例会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は20日に10月例会を開催し「持続可能な会社を目指して」と題して、伊藤デイリーの伊藤社長と昭和冷凍プラントの若山社長が報告しました。
 最初に鶴居村で酪農業を営む伊藤氏が報告し「近年酪農家の戸数が後継者不足のために減少している。酪農というと1年間休みが無く、常に働いているイメージが定着している。そのイメージをなくすために法人化を決意した。これまでは家族経営だったが、社員が働きやすいよう福利厚生など雇用体制を整備した。今後さらに法人農場が増えれば、酪農業が盛んになる。持続可能な農場が増えれば、地域の活性化にもつながるはずだ」と述べました。
 続いて報告した、釧路市内で冷凍・冷蔵設備工事業を営む若山氏は「様々なところから情報収集をし、現在の窒素氷を開発した。窒素を含んだ氷は魚介の酸化を防ぎ、より新鮮な商品をお届けすることができる」と語りました。「幅広い分野に興味を持つことによって、新たな発見ができる。チャンスは色々なところにあるものだ」と締めくくりました。

▼法人化を決意した経緯を語る伊藤氏

▼持続可能な会社づくりには奥様の協力は不可欠と語る若山氏

★昭和冷凍プラントのホームページはこちらからご覧下さい。
http://www.showareitou.jp/

石塚氏、嶋倉氏が報告 〜釧路支部・新会員報告交流会〜


 釧路支部(亀岡孝支部長)は13日、第3回新会員報告交流会を開催し、アルファシステム社長の石塚茂樹氏とライン社長の嶋倉真人氏が報告しました。

 初めに釧路市でオリジナルソフトウェア等を開発、販売するアルファシステムの石塚氏が報告し、「40歳で脱サラして事業を始めた。大手メーカーの援助を得たり、自社の名前を広めるために薄利で機器販売を行ったりと、その時々の状況に合わせて戦略を立ててきた。現在はポイントカードシステムの開発や、ショッピングサイトの運営にも力を入れている。ポイントカードは域内循環を高めるための道具として、またショッピングサイトは良い商品を広めたり、売り手の『思い』を伝えるために活用してもらいたい」と、自社の取り組みと石塚氏自身の思いを語りました。

 次に報告したラインの嶋倉氏は「アルバイトとして中古車業界に出会い、22歳で独立して今年で13年になる。その間には自分の経営に対する認識の甘さから失敗したり、利益ばかりを追う経営に走ったり、と反省する事も多かった。しかし、そこから多くのことを学び、社員をしっかりと雇用し、育成することで仕事に対する責任感を持たせ、それが会社の成長になるという考えに至った。今の私の目標は『100年続く会社』を作ること。そのための仲間、社員を育てていきたい」と語りました。

▼「霞が関の本庁へ出かけていき、直談判したこともある」と語った石塚氏

▼自社の取り組みや社員の素顔をブログで紹介する等の取り組みも行っているという嶋倉氏

★アルファシステムホームページ
http://www.alpha-s.co.jp/

★ラインホームページ
http://www.linecompany.jp/

町議会議員との懇談会を開催 別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・78社)は8日、別海町議会議員との焼肉懇談会を開催し、40名が参加しました。参加者は焼肉を食べながら、ゲーム大会や3分間スピーチなどを行い交流を深め、活発な意見交換を行いました。
 最後に山崎別海地区会副会長が「別海地区会では医良同友設立、中小企業企業振興基本条例施行など活発に活動を行っている。より具体的な活動ができるように、力を合わせていきましょう」と締めくくりました。

▼交流を深める会員と議員

札幌道研開催 1000名が参加


 全道経営者共育研究集会が10月15日と16日の両日に、ホテルロイトンなどを会場にして開催しました。全道各支部から集まった1000名の会員が20の分科会に分かれて学び合い、釧根三支部からは55名が参加しました。
 今回の道研は20の分科会のうち、9つの分科会が移動分科会であり、札幌芸術の森散歩などが組み込まれました。釧根からは釧路公立大学の小磯学長が「『産消協動』で地域一体の街づくり」、北海道大学教育学部附属子ども発達臨床センターの日置氏が「釧路発!新しい地域福祉拠点『冬月荘』の実践」、別海地区会から寺井地区会長と町立別海病院の西村院長が「地域医療を支える『医良同友』」について報告しました。
 記念講演では愛知同友会副代表理事の加藤氏が「昨年初めに売上げが最盛期の7割減という危機的状況を迎えたが、人件費には一切手をつけずに、経営指針を全社員に浸透させ乗り切った。厳しい時代だからこそ自社の強み、弱みを分析して企業としてのあるべき姿を見出すべきだ」と語りました。

★北海道新聞の記事はこちらからご覧下さい。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=840

★北海道建設新聞の記事はこちらからご覧ください。
http://portal.doyu-kai.net/modules/mydownloads/visit.php?cid=6&lid=235

▼全道から集まった参加者

▼懇親パーティの様子

▼第13分科会