一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

医良同友(いいどうゆう)医療講演会 〜喫煙と職場環境〜


 別海町医療サポート隊・医良同友(いいどうゆう)(寺井範男会長)は26日に医療講演会を開催し、「喫煙と職場環境」と題して町立別海病院内科医長の鈴木英雄氏が講演しました。

 

 鈴木氏は「多数の人が利用する職場での喫煙は、本人の健康を損なうだけではなく、非喫煙者も受動喫煙によって被害を受ける可能性が高い。結果として職場全体での病気発症のリスクを高めてしまう」と職場においての喫煙のリスクについて解説しました。また「勤務中の喫煙は自席を離れるケースが多いため労働時間のロスになる。全社で禁煙に取り組むことは生産性の向上にも繋がる」と企業内における禁煙の効果についても紹介しました。

 

 最後に「従業員の健康確保のために、職場環境を整えるのは会社の責務。これを機に、是非とも職場の全面禁煙に取り組んでほしい」と強く訴えました。

 

▼熱心に聞き入る参加者

就職率100%を目指して 〜弟子屈高校模擬面接指導〜


 摩周地区会(竹森英彦会長)は26日、弟子屈商工会と合同で弟子屈高校での面接指導を行いました。この面接指導は就職試験を間近に控えた3年生を対象として、実戦的な模擬面接を通して各自の弱点を補う事を目的として毎年開かれています。

 模擬面接ではノックをして入室するところから始め、退室するまでを行います。普段、校内で行っている面接指導とは違った雰囲気の中、生徒たちはやや緊張した面持ちで臨んでいました。試験官からは志望する企業や業種についての質問や、「入社後に人間関係で悩んだら、どう解決しようと思うか」など勤労観についての質問が投げかけられました。面接指導後、試験官役を務めた摩周地区会の会員からは「もう少し元気が欲しい」「新聞を読んでいない生徒が多い」「校内での練習の成果が見て取れた」などの感想が寄せられました。弟子屈高校の生徒たちは9月16日の解禁日を待って就職活動を開始します。

▼時折厳しい質問も飛び交い、緊張感が漂う面接会場

羅臼でクジラ見学例会を開催 南しれとこ支部


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は羅臼町で21日にクジラ見学例会を開催しました。この羅臼沖の根室海峡では、西に自然遺産に登録された知床半島、東には北方領土の国後島も望むことができます。
 当日は生憎の雨模様でしたが、2時間ほど波に揺られながらイシイルカの群れやツチクジラを見ることができました。

▼帰り際に遭遇したツチクジラ

曽我部氏が語るエゾシカの可能性 摩周地区会8月例会


  摩周地区会(竹森英彦会長)は24日に8月例会を開催しました。「エゾシカ肉の利活用による地域活性化」と題して北泉開発常務取締役で釧路支部幹事長の曽我部元親氏が報告しました。

 北泉開発では、本来の砂利・砕石・砂の採掘、墓石の製造販売などの事業に加え、2004年からは増え続ける野生のエゾシカを地場食材として活用し、地産地消の推進とエゾシカ被害の減少に取り組む一時養鹿事業を展開しています。

 曽我部氏は「3年前から東京農業大学で始まったエゾシカについて学ぶ『エゾシカ学』が注目されている。エゾシカの生態や処理方法、食肉加工から販売、経営といった総合的な学問を学ぶことができるため、受講する学生も増加している」とし、栄養学などの分野でも注目されているエゾシカ肉について紹介しました。また、「鹿肉はヨーロッパでは『ジビエ』という高級食材で提供されている。国内でも大手外食チェーンなどとのタイアップ商品が登場し、食材としての価値が認められてきている」と鹿肉の需要が拡大している背景について説明しました。

 最後に「年々増加するエゾシカの食害を防ぐには、エゾシカを食材として消費することが最も効果的だ。野生のエゾシカを食肉として安定供給できれば、1つの産業として確立でき、地域経済の活性化にもつながる。今後もエゾシカ肉の魅力を伝えていきたい」と締め括りました。

▼エゾシカ肉の魅力について語る曽我部氏

▼熱心に聞き入る参加者

井上淳氏、釧路支部の歴史を語る 歴代支部長から学ぶ昼食会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は23日に歴代の支部長から学ぶ昼食会を開催しました。1979年から17年間、2代目釧路支部支部長を務めた東邦コンサルタント会長の井上淳氏が、釧路支部の設立や同友会の歴史について報告しました。

 井上氏は「当時は札幌から事務局員が足を運び、会員拡大に尽力していた。中小企業の自立を目指す同友会理念と、事務局員の熱心な行動に心を動かされた」と入会の経緯を語りました。また、1975年の釧路支部設立当時を振り返り「同友会の名前を世間に広げることから活動が始まった。中小企業は自ら身を守らなければいけないという危機感を強く感じ、同友会理念を地域に拡げようと使命感を持って支部長として取り組んだ」と語りました。

 最後に「同友会で35年学んだことで経営者としても成長できた。良い経営とは強い経営であり、強い経営とは、弱い者を守ることができる経営だ。事業を継続するだけでなく、従業員を守ることも重要な役割だ」と締め括りました。
 
 報告後は、釧路支部設立当時から現在までの同友会の資料が保管されている会長室兼図書室と、昭和初期から平成までの文庫本1万冊以上が保管されている別館の資料館を見学しました。

▼釧路支部の歴史を語る井上氏

▼井上氏と参加者の集合写真

▼会長室に保管されている同友会の資料集

町議会議員との懇談会を開催 別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・77社)は9日に町議会議員との焼肉懇談会を郊楽苑で開催し、議員との交流を深めました。別海町では2009年に中小企業振興基本条例が制定され、中小企業振興策を町の政策の中心に据えるためには議員の協力は不可欠です。別海町議会議員全19名のうち、6名が同友会会員でもあります。
 寺井会長は「別海地区会では医良同友、町民拡大会議など活発に活動を展開している。議員との交流会を開催して3年目を迎えるが、議員の皆様にはこの交流会を通じ同友会の活動に対してさらに理解を深めていただきたい」と挨拶しました。
 町議会議員を代表し渡辺議長が「私も同友会の一員だが、日頃から同友会の活動は素晴しいと思っている。別海町をより良い街にするために、共に活動していきたい」と語りました。

▼開会の挨拶をする寺井会長

▼町議会議員を代表して挨拶する渡辺議長

▼閉会の挨拶をする山崎副会長

▼交流を深める参加者

人間の衣食住を支える羊の魅力 白糠地区会懇談会


 釧路支部白糠地区会(美馬俊哉世話人)は4日、地域の食材を知る懇談会を開催しました。今回は茶路めん羊牧場社長の武藤浩史氏が「羊の魅力発信と地域貢献」と題して講演しました。講演後は茶路産の食材を使用した料理を囲んで交流を深めました。

 武藤氏は「畜産大学の学生時代に食べた羊肉の味が忘れられず、羊飼いの道を歩み始めた。高温湿潤な気候の日本では牧羊が難しいこともあって、国内で消費される羊肉は99%以上が輸入で、国産の羊も80%が冷涼な北海道で飼育されている。羊毛と違い長期保存ができない食肉は新鮮なほど美味しく、近隣農家の有機野菜など、羊にも地場産食材を食べさせることで、より品質の良い肉になる。北海道産羊肉の味は格別だ」と自社牧場の羊の魅力を語りました。
また、「世界中で1000品種以上の羊が飼育されており、衣類や寝具、食肉など多種多様な形で人間の生活を支えている。羊と人間は8000年もの付き合いがあり、貴重な命を余すところなく活用したい」と述べました。

 交流会では、茶路めん羊牧場のラム肉を使用したカルパッチョやパスタなど、参加者は地場食材ばかりを使用した料理を堪能しました。丹精こめて育てたラム肉の料理を前に武藤氏は「羊肉はジンギスカンの他にも様々な肉料理に使用できる。50年、100年と事業継承して郷土の食材として羊肉を守り抜き、魅力を発信していきたい」と締め括りました。

▼羊の魅力を語った武藤氏

▼講演会の様子

「レストランはまなす」が提供する地場食材を使用した料理

▼茶路めん羊牧場のラム肉と地場野菜のロースト

▼茶路めん羊牧場のラム肉とリコッタサラータ(チーズを塩漬けして熟成させたもの)のカルパッチョ

★茶路めん羊牧場のホームページはこちらからご覧いただけます。
http://charomen.com/

★レストランはまなすのホームページはこちらからご覧いただけます。
http://hamanasu1990.web.fc2.com/

 

社員一人一人が主役 釧路支部8月例会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は3日に8月例会を開催し、「社員共育から地域密着経営へ」と題して北海道同友会理事で鳥海(ちょうかい)代表取締役の大石清司氏が報告しました。

 大石氏は札幌市で不動産経営のかたわら函館市にて「パチンコ富士」を経営しています。

 大石氏は「15年前は経営方針の行き違いから社員の18人中13人が職場放棄をしてまともに仕事ができない状況だったが、お客様が残って仕事をする社員に協力して仕事を教えてくれた。当初は素人集団だったので、人はなぜパチンコをするのかから学びを始めた」と自社の沿革について語りました。

 さらに「全社員の共育として週に一回清掃員さんを含めてグループ討論を行っている。大したことがない意見でも取り入れて実践している。たとえ失敗してもそれは全て会社の財産になる」と自社で実践している共育について語りました。

 また、全国から注目を集めている「函館もりあげ隊」について、「生産者・自営業者・中小企業が連帯を深め、市民からの信頼と期待を高めることで地域全体に活気を取り戻そうという思いを持った人たちの集まり。パチンコ富士でも日曜日に朝市を開催したり、パチンコの景品も9割以上が地元の商品を取り扱ってる。またチラシや店内の掲示板にも函館市の様々な情報を発信している」と地域密着型の経営について紹介しました。

▼社員の共育にについて語る大石氏

▼熱心に聞き入る参加者

就業体験は社会人への第一歩 根室支部7月例会


 根室支部(高岡一朗支部長)は22日に7月例会を開催しました。「就業体験はなぜ必要か」と題して釧路支部摩周地区会会長で摩周調剤薬局社長の竹森英彦氏が講演し、その後「学生、企業のためになる就業体験を行うには」というテーマでグループ討論を行いました。

 竹森氏は「学校では経験できない体験を通して、学生が職業選択の重要性や社会に出て働く意味を考える機会が就業体験だ。企業と教育機関が趣旨、目的を理解して協力しなければ成果は得られない」と述べました。また、「学生には就業体験を通して『作業』と『仕事』の違いを理解してもらう必要がある。ひとつひとつの仕事の意味を知ってもらう為に、学生が興味を抱くような就業体験の形を作り上げるべきだ」と語りました。

 2グループに分かれて行われた討論では、「学校との協力体制を強化する為に、教員にも就業体験をしてもらう必要があるのでは」「地元志向の学生が増えているが、就職できる環境や地元企業の情報が行き届いていない」「就業体験の受け入れ企業数を増やし、機会を拡大しなければいけない」など今後の就業体験の在り方について、様々な意見交換が行われました。

▼就業体験の重要性を語る竹森氏

▼会場の様子

キャッシュ・フローを意識した経営を 釧路支部税理セミナー


 釧路支部(亀岡孝支部長)は19日に税理セミナーを開き、釧路支部会員でもある鈴木圭介税理士事務所の鈴木圭介所長がキャッシュ・フローについて解説しました。

 鈴木氏は「損益計算書では利益が上がっていても実際には現金や預金が無いため、資金がマイナスになっていることがある。キャッシュ・フロー計算書を作成することで資金の動きを把握し、経営の現状を知ることができる」と述べ、「金融機関でも相談に応じる際は信頼性の高い会計情報としてキャッシュ・フロー計算書を重視するようになってきている。現時点では中小企業での作成は任意で、なかなか浸透していないのが現状だが、経営基盤の脆弱な中小企業こそ是非作成して欲しい」と語り、その後、貸借対照表と損益計算書を元に鈴木氏の解説のもとキャッシュ・フロー計算書を作成しました。

 最後に「時代は売上の拡大ばかりにとらわれるのではなく、利益を確実に資金として残していく堅実な経営へと変化している。投資や借入をできるだけ抑え、着実に経営の質を高めていくをしていくことが大切」と強く訴えかけました。

 

★鈴木圭介税理士事務所のホームページはこちらから御覧下さい。
http://samurai946.sakura.ne.jp/

 

▼キャッシュ・フローについて語る鈴木氏

 

▼熱心に聞き入る参加者

 

 

南しれとこ支部でゴルフコンペ、交流会を開催


 南しれとこ支部は知床ゴルフクラブでゴルフコンペを開催しました。当日は風もなく絶好のゴルフ日和となり、参加者はプレーを楽しみました。また、ゴルフ終了後には知床ジンギスカンそらにて交流会を行い、ジンギスカンやうに丼などに舌鼓を打ちながら、会員間の交流を深めました。

※ゴルフコンペの順位は以下の通りです。
★優勝:(株)橋本電気商会 代表取締役 橋本 淳一 氏
★準優勝:ほくねん(株)   代表取締役 中島 毅   氏
★1位:雨宮印刷(株)     代表取締役 雨宮 慶一 氏

★知床ジンギスカンそらのホームページはこちらからご覧下さい
http://shiretoko-sora.com/

▼開会の挨拶をする佐々木副支部長(右)と瀧口交流・会員拡大委員長(撮影:雨宮)

k-Bizくしろ売り上げ増大相談会 〜目に見えない価値を見出そう〜


 釧路支部(亀岡孝支部長)は16日、今年度第二回目となるk-Biz(ケイビズ)相談会を開催しました。今回は新商品の販路拡大、地域コミュニティサービスの新規展開、域外交流のマーケティングなど9件の相談を受け、静岡県の富士市産業支援センター(f-Biz)センター長の小出宗昭氏がアドバイスを行いました。k-Biz相談会は2009年に施行された「釧路市中小企業基本条例」の精神にのっとって新規創業や域外連携を目指す企業を支援するものです。

▼本音でぶつかり合う親身な相談をする小出氏

 小出氏は冒頭「今は物が売れない時代ではなく、多種多様な商品から消費者が選択する時代だ。単純に商品、サービスの良さを伝えるだけでは消費者は振り向かない」と述べました。

 小出氏は商品の魅力を伝えるポイントとして「消費者は商品を選択、購入する最後の場面しか見ていないが、商品ができるまでの過程には努力や苦労、様々なドラマがある。ストーリー立てて発信することによって商品に付加価値がつく」と述べました。また、「商品がどの分野で取り扱われるかによって、消費者の反応やメディアの取り上げ方、店頭での取り扱いも変わってくる」と述べ、大手家電メーカーの商品を例にとって販売路線を工夫することで消費者の注目度を高める重要性を述べました。

  最後に「購入後のイメージを膨らませることが大切。購入する喜びよりも、購入後に使用してから得られる喜びの方が大きく、それが口コミやリピーターにつながる。相談会で取り上げた商品、サービスの魅力も世間に浸透するまで発信し続けることが大切」と締め括りました。

 
  地域起業サロン事業(k-Biz)は今後も隔月で相談会を開催します。開催予定は以下の通りです。
9月10日(土)、11月19日(土)、2012年1月28日(土)、3月24日(土)
相談会参加のお申し込みは同友会事務所までご連絡ください。

人材育成が事業継続の活力  あゆみの会7月例会


 釧路支部あゆみの会(浅野葉子会長)は14日に7月例会を開催し、「地元スーパーの生き残り戦略」と題して、丸辰相長センターの相澤長秀氏が報告しました。開催に先立ち挨拶した浅野氏は「相長センターは地元スーパーとして創業50年以上の歴史があり、市民に親しまれてる。地元企業が存続していく術を学びましょう」と述べました。

 相澤氏は「先代の父が創業した当時、名前も信用も金も無いが、お客様に対しての約束は必ず守るという信念から無限責任である合名会社を選び、その思いを引き継いで現在の経営方針ができている。お客様との信頼関係で自社は成り立っている」と述べ、「従業員の日常生活が充実していれば仕事にも活気が出て、良い挨拶、笑顔が自然と出てくる。地元スーパーは人と人のつながりで成り立ち、そこで働く人の充実感が会社の業績に結びつくため、人間味のある労働環境も事業継続には必要だ」と経営方針を語りました。

 最後に社員教育について触れ、「多種多様な研修に時間を費やし、何事も自主的に考え、行動できる人間の育成を目指している。業績に表れない、目に見えない一人ひとりの成長が会社を支えている」と締め括りました。

▼経営方針と社員教育について語る相澤氏

▼例会の様子

★丸辰相長センターのホームページはこちらからご覧ください。
http://aichou.vc/

釧路の夏を熱くする! ノイズ倶楽部ビアパーティー


 釧路支部(亀岡孝支部長)は9日、同友会の音楽同好会「ノイズ倶楽部」ビアパーティーを開催しました。当日は会員や社員150名が集まり、音楽とビールを楽しみました。開催に先立ち挨拶をした亀岡支部長は「東日本大震災チャリティーコンサートということで大勢の方に集まっていただき、大変嬉しく思います。今夜は心から楽しんでください」と述べ、参加者はロックやポップ、沖縄民謡などの音楽に身を揺らし、会場では笑顔が溢れていました。

 今回のチャリティーコンサートでの収益金と募金は、釧路新聞社を通じて義援金として寄付します。

▼ビアパーティーの様子

条例を柱に地域経済発展へ 全国総会プレ企画


 中同協第43回定時総会のプレ企画が4日に釧路市で開催され、「条例で地域がどう変わるのか」をテーマに勉強会が行われました。報告者は釧路公立大学学長の小磯修二氏、釧路市市長の蝦名大也氏、釧路市産業振興部次長の高木亨氏、同友会釧路支部幹事の福井克美氏の4名が務め、全国から集まった参加者が条例について理解を深めました。

 小磯氏は、地域経済研究の視点から「これからの企業活動は地域内循環と外貨獲得のバランスを取り、地域の企業同士が手を取り合うべきだ。また、生産者と消費者が互いを尊重し合い、共存しながら地域の発展を目指す、産消協働の考え方が条例には必要だ」と述べました。
 
 蝦名氏は「条例は産消協働の理念が柱になっている。域内循環と地域資源の活用を念頭において資源価値の再評価が必要だ。北海道は食料自給率が高く、独自の産業や文化も発達しており、新たな価値を見出せる可能性が高い。釧路市も面積の約7割を占める森林を活用した、基幹産業の育成に取り組んでいる」と市長として今後の展望を熱く語りました。

 高木氏は「釧路市の条例では、市民の位置付けを地域発展の担い手とし、誰もが発言できるように円卓会議を設けている。大企業の従業員も地域の消費者という立場は同じであり、ともに地域発展を担っていけるように条例を周知していきたい。多くの意見をどのように吸い上げ、まとめるかが今後の課題だ」と述べました。

 釧路支部政策委員長として条例制定運動を担ってきた福井氏は「条例制定には、地域住民の熱意がもっとも大切だ。一人ひとりが条例の目的や内容をきちんと理解し、多くの人の共感を得ることで、初めて条例が必要だと認識される。釧路市は条例制定後の具体的な動きとして、地域経済推進力研究事業や地域起業サロン事業に同友会と共同で取り組んでいる。釧根地区は北海道、日本の条例先進地として、今後も大きな役割を果たしていかなければならない」と条例制定前後の取り組みと今後の抱負を語りました。

 全国の同友会から集まった参加者からは「条例制定に向け、行政どのように関わってきたか」「大企業を巻き込んだ条例制定運動の良い事例はないか」「条例制定後にどのような変化があったのか」など、活発に質問が出され、条例に対する関心の高さを物語りました。
 

 最後に司会を務めた現釧路支部政策委員長の森川浩一氏が「条例は施行される事がゴールではない。施行後にどう活用していくかが大切。同友会として、全自治体の条例制定を目標に運動を盛り上げていきましょう」と締め括りました。報告者の高木氏、福井氏は翌日から行われた全国総会の第14分科会でも報告を行い、条例制定運動の重要性を全国の会員へと発信しました。

▼産消協働の理念を解説した小磯氏

▼今後の釧路市の展望を熱く語った蝦名氏

▼円卓会議の活用を促す高木氏

▼条例制定までの取り組みを語った福井氏

▼プレ企画釧路コース会場の様子

▼札幌で行われ、1,000名以上が参加した全国総会(7月5日:全体会議)

▼第14分科会グループ討論の様子(7月5日)

 

※中同協第43回定時総会の様子が各紙報道記事に掲載されました。
http://portal.doyu-kai.net/modules/news/article.php?storyid=1011

※高木氏が描いた「マンガで知ろう釧路市中小企業基本条例」が釧路市役所ホームページに掲載されています。
 こちらからご覧下さい。
http://www.city.kushiro.hokkaido.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1292806554487&SiteID=0

ゴルフ同好会 2011年度最初の例会 釧路支部


 釧路支部ゴルフ同好会(横地敏光会長)は釧路カントリークラブで2011年度最初の例会を開催しました。晴天の中、6名の参加者がプレーを楽しみました。横地会長は「晴天にも恵まれ、ゴルフ日和になった。新メンバーも加入し、ゴルフを通じて交流を深めましょう」と挨拶しました。

当日の順位は以下の通りです。
★優勝:(有)ニッカプランニング 代表取締役 山吉 行雄 氏
★準優勝:(株)トップオブクシロ 代表取締役 藤井 芳和 氏
★三位:丸中釧路中央青果    代表取締役 横地 敏光 氏

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【年間スケジュール】
■7月23日(土) 8:30 西アウトコース
■9月17日(土) 8:30 西アウトコース
※9月例会は9月3日を予定していましたが、9月17日に変更となっております。ご了承下さい。
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▼晴天の中ゴルフを楽しんだメンバー

▼優勝した山吉氏

▼新メンバーの曽我部氏(上)と藤井氏

縄文時代から現代にかけての中標津を学ぶ 南しれとこ支部6月例会


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は24日に6月例会を開催し、中標津町郷土館の学芸係長の山宮克彦氏が「中標津町の歴史」と題して講演しました。冒頭、挨拶に立った金曽支部長は「南しれとこ支部の中の羅臼町でも条例制定へ向けた動きが活発化しており、地域が新たな局面を迎えていると言える。今日は郷土の歴史を学んで、我々の住む地域の特性を将来のために役立てる機会にしたい」と挨拶しました。

 考古学が専門でありながら、中標津町の歴史や自然などにも精通する山宮氏は「中標津町は琵琶湖とほぼ同面積の町で今年入植100周年を迎える。文献によると江戸時代にはアイヌが定住していたようだが、縄文人などと違って竪穴式住居を作らなかったため町内での居住域がはっきりと分かっていない。特に17世紀以前に関しては記述が無く、実態がはっきりしていない。町内における縄文人の竪穴式住居跡は、日当たりが良く、風当たりの弱い、水場に近い場所で発見されることが多い」と考古学的見地と歴史的見地から中標津町を紹介しました。

 中標津町は今の標津町に近い俵橋地区から入植が始まり、1946年に旧標津村から分村、1950年に町制が施行されました。1950年代の半ばからは国策のパイロットファーム事業が展開され、今日の一大酪農地帯が形成されました。山宮氏は「中標津町には入殖者が利用した『殖民軌道』という軽便鉄道の敷設と、牛の人工授精の成功という二つの日本初がある。中標津町の歴史は交通の変遷と共にあった」と述べました。参加者からは当時の様子などについての質問が相次ぎ、山宮氏は当時の貴重な撮影フィルムを上映するなどして解説しました。

▼「町内の遺跡からは北海道でも珍しい出土品が見られる」と山宮氏

▼解説に聞き入る参加者

美馬氏、北山氏が報告 新会員報告交流会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は6月23日に新会員報告交流会を開催し、みま薬局社長の美馬俊哉氏、潮物産釧路営業所所長の北山信也氏が報告を行いました。

 初めに報告した美馬氏は「薬学部を卒業して白糠町で開業したが、当時は調剤に関する知識は豊富でも市販薬については全くと言っていいほど知らないことだらけだった。お客様から逆に市販薬について教わったり、会話する中で知識も増え、経営の楽しさも知ることが出来た。創業20年を迎えた今、薬科大学に進学した息子が跡を継いでくれることになった。今後は子孫の代までのことを考え、百年企業を目指したい」と熱く語りました。

 次に報告した北山氏は「関西の大学を卒業して札幌で潮物産に入社した。所長に就任すると営業よりも部下を管理することが主務になる。初めは戸惑ったが自分なりに工夫して営業所を育てる中で、部下は上司の背中を見て育つことに気づき、上司が率先して行動することで部下もついてくるようになることが分かった」と社員の育成方法についての考えを語り、最後に「お客様に事務所へ何度も来て頂けるような接客を心掛けることで会社は成長するのでは」と締め括りました。

▼「免疫を重視した、薬に頼らない生活を」と呼びかけた美馬氏

▼「業務用販売がほとんどだが、日常生活に欠かせない物ばかり扱っている」と北山氏

将来を見据えた取引を行いたい 摩周地区会6月例会


 摩周地区会(竹森英彦会長)は22日、「金融機関との条例懇談会」と題して地区例会を開催しました。弟子屈町では4月1日に「弟子屈町中小企業基本条例」が施行され、中小企業を中軸に据えた経済施策を検討する気運が高まっています。今回の例会は釧路信用金庫弟子屈支店長の伊藤幸雄氏と北洋銀行弟子屈支店融資次長の東寿之氏を招いて条例を活用した連携強化の方向性について懇談を行いました。

 懇談会の冒頭、竹森地区会長が条例制定までの過程と制定後の展望について触れ、「弟子屈町の経済は中小企業が支えている。条例を活用して地域の金融機関と中小企業が連携し、企業が持続的に発展していける環境づくりをしていきたい」と語りました。懇談では地域の中で金融機関が果たす役割について、釧路信金の伊藤氏が企業家を植物に例えて「釧路信金は鉢を作り、土を入れて種をまき、芽が出るまで水を注ぎ続けるのが役目だと考えている。3年後、5年後の企業の姿を思い描きながら取引、経営支援を行っている」と述べました。また、決算書に関する質問では北洋銀行の東氏が「決算書は企業にとっては通信簿のようなもの。将来について的確な助言、支援のために拝見したい。今後は事業承継などの問題も増えてくることが予想される。金融機関としてしっかりとしたアドバイスが出来るよう取り組んでいきたい」と語り、条例を中心とした地域経済活性化のための議論が展開されました。

▼竹森会長をコーディネーターとして幅広く意見の交換が行われました。

阿寒の森林を守り、地域に貢献したい 釧路支部例会


  釧路支部(亀岡孝支部長)は15日に6月例会を開催し、今年度から新幹事長に就任した北泉開発常務取締役の曽我部元親氏が「新幹事長として取り組む地域課題と企業経営」と題して報告しました。

 北泉開発では、従来の砂利・砕石・砂の採掘、墓石の製造販売などの事業に加え、2004年からは増え続ける野生のエゾシカを地場食材として活用し、地産地消の推進とエゾシカ被害の減少に取り組む養鹿事業を展開しています。

 曽我部氏は「阿寒の森を守りたいという思いから養鹿事業に参入した。しかし野生動物は他の食肉と違い未開拓分野のため、設備や飼育環境に対する基準がまったく定められていない状態。このままでは地場食材として根付かせることは難しい。エゾシカの生息数や被害額は拡大する一方で、北海道を挙げて取り組むべき課題だ」と述べ、「国内におけるシカ肉消費の中心は東京などの大都市部で、実は北海道での消費は少ない。高級食材としてフランス料理などに使用され、高タンパク低脂肪で鉄分も豊富。シカ肉に対するイメージを変え、北海道の食に定着させたい」と事業に対する熱い思いを語りました。

 最後に企業経営に対する考えと幹事長としての抱負を述べた曽我部氏は「最も大切なことは人材育成だ。学んだことを発信できる人材を育成し、地元企業の活力とすることが長期的な地域経済の活性化につながる。学びあいの場として同友会をより多くの人に活用してもらえるよう頑張りたい」と締め括りました。

▼養鹿事業について語る曽我部氏

▼熱心に聞き入る参加者