釧路支部(亀岡孝支部長)は15日に6月例会を開催し、今年度から新幹事長に就任した北泉開発常務取締役の曽我部元親氏が「新幹事長として取り組む地域課題と企業経営」と題して報告しました。
北泉開発では、従来の砂利・砕石・砂の採掘、墓石の製造販売などの事業に加え、2004年からは増え続ける野生のエゾシカを地場食材として活用し、地産地消の推進とエゾシカ被害の減少に取り組む養鹿事業を展開しています。
曽我部氏は「阿寒の森を守りたいという思いから養鹿事業に参入した。しかし野生動物は他の食肉と違い未開拓分野のため、設備や飼育環境に対する基準がまったく定められていない状態。このままでは地場食材として根付かせることは難しい。エゾシカの生息数や被害額は拡大する一方で、北海道を挙げて取り組むべき課題だ」と述べ、「国内におけるシカ肉消費の中心は東京などの大都市部で、実は北海道での消費は少ない。高級食材としてフランス料理などに使用され、高タンパク低脂肪で鉄分も豊富。シカ肉に対するイメージを変え、北海道の食に定着させたい」と事業に対する熱い思いを語りました。
最後に企業経営に対する考えと幹事長としての抱負を述べた曽我部氏は「最も大切なことは人材育成だ。学んだことを発信できる人材を育成し、地元企業の活力とすることが長期的な地域経済の活性化につながる。学びあいの場として同友会をより多くの人に活用してもらえるよう頑張りたい」と締め括りました。
▼養鹿事業について語る曽我部氏
▼熱心に聞き入る参加者