一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

8月, 2011:

エゾシカについて理解を深める 幹部大学同窓会8月例会


 釧路支部幹部大学同窓会(岸本真希人会長)は28日に8月例会を開催しました。今回は阿寒湖畔の森林を管理する前田一歩園財団を見学した後に釧路短期大学の岡本准教授が講演しました。午後から北泉開発の養鹿場と加工場を見学しました。
 前田一歩園財団ではエゾシカの生態やエゾシカを捕獲するに至った経緯について説明を受け、実際の生態捕獲の現場をスライドや見ながら学びました。その後、実際に使用される捕獲道具や餌となるビートパルプなどを説明を受けながら見学しました。
 その後、釧路短大の岡本氏が講演し「現代の日本人は脂質や食塩などが過剰に摂取され、カルシウムや鉄分、食物繊維が不足している。低脂質で鉄が豊富に含まれるエゾシカ肉が食卓に上がれば、少なからずこの問題は解決される。特に鉄に関して女性は推定平均必要量すら満たせていない。貧血予備軍が多い女性は積極的に摂取してもらいたい」とエゾシカ肉の効用を説明しました。
 午後からは北泉開発が管理する生け捕りにした野生のエゾシが成育する養鹿場と徹底した衛生管理がされている加工場を見学しました。

▼前田一歩園財団の事務所でエゾシカの生態を学ぶ参加者

▼捕獲に使用する餌などが入っている倉庫

▼北泉開発の養鹿場で成育するエゾシカ

医良同友(いいどうゆう)医療講演会 〜喫煙と職場環境〜


 別海町医療サポート隊・医良同友(いいどうゆう)(寺井範男会長)は26日に医療講演会を開催し、「喫煙と職場環境」と題して町立別海病院内科医長の鈴木英雄氏が講演しました。

 

 鈴木氏は「多数の人が利用する職場での喫煙は、本人の健康を損なうだけではなく、非喫煙者も受動喫煙によって被害を受ける可能性が高い。結果として職場全体での病気発症のリスクを高めてしまう」と職場においての喫煙のリスクについて解説しました。また「勤務中の喫煙は自席を離れるケースが多いため労働時間のロスになる。全社で禁煙に取り組むことは生産性の向上にも繋がる」と企業内における禁煙の効果についても紹介しました。

 

 最後に「従業員の健康確保のために、職場環境を整えるのは会社の責務。これを機に、是非とも職場の全面禁煙に取り組んでほしい」と強く訴えました。

 

▼熱心に聞き入る参加者

就職率100%を目指して 〜弟子屈高校模擬面接指導〜


 摩周地区会(竹森英彦会長)は26日、弟子屈商工会と合同で弟子屈高校での面接指導を行いました。この面接指導は就職試験を間近に控えた3年生を対象として、実戦的な模擬面接を通して各自の弱点を補う事を目的として毎年開かれています。

 模擬面接ではノックをして入室するところから始め、退室するまでを行います。普段、校内で行っている面接指導とは違った雰囲気の中、生徒たちはやや緊張した面持ちで臨んでいました。試験官からは志望する企業や業種についての質問や、「入社後に人間関係で悩んだら、どう解決しようと思うか」など勤労観についての質問が投げかけられました。面接指導後、試験官役を務めた摩周地区会の会員からは「もう少し元気が欲しい」「新聞を読んでいない生徒が多い」「校内での練習の成果が見て取れた」などの感想が寄せられました。弟子屈高校の生徒たちは9月16日の解禁日を待って就職活動を開始します。

▼時折厳しい質問も飛び交い、緊張感が漂う面接会場

羅臼でクジラ見学例会を開催 南しれとこ支部


 南しれとこ支部(金曽義昭支部長)は羅臼町で21日にクジラ見学例会を開催しました。この羅臼沖の根室海峡では、西に自然遺産に登録された知床半島、東には北方領土の国後島も望むことができます。
 当日は生憎の雨模様でしたが、2時間ほど波に揺られながらイシイルカの群れやツチクジラを見ることができました。

▼帰り際に遭遇したツチクジラ

曽我部氏が語るエゾシカの可能性 摩周地区会8月例会


  摩周地区会(竹森英彦会長)は24日に8月例会を開催しました。「エゾシカ肉の利活用による地域活性化」と題して北泉開発常務取締役で釧路支部幹事長の曽我部元親氏が報告しました。

 北泉開発では、本来の砂利・砕石・砂の採掘、墓石の製造販売などの事業に加え、2004年からは増え続ける野生のエゾシカを地場食材として活用し、地産地消の推進とエゾシカ被害の減少に取り組む一時養鹿事業を展開しています。

 曽我部氏は「3年前から東京農業大学で始まったエゾシカについて学ぶ『エゾシカ学』が注目されている。エゾシカの生態や処理方法、食肉加工から販売、経営といった総合的な学問を学ぶことができるため、受講する学生も増加している」とし、栄養学などの分野でも注目されているエゾシカ肉について紹介しました。また、「鹿肉はヨーロッパでは『ジビエ』という高級食材で提供されている。国内でも大手外食チェーンなどとのタイアップ商品が登場し、食材としての価値が認められてきている」と鹿肉の需要が拡大している背景について説明しました。

 最後に「年々増加するエゾシカの食害を防ぐには、エゾシカを食材として消費することが最も効果的だ。野生のエゾシカを食肉として安定供給できれば、1つの産業として確立でき、地域経済の活性化にもつながる。今後もエゾシカ肉の魅力を伝えていきたい」と締め括りました。

▼エゾシカ肉の魅力について語る曽我部氏

▼熱心に聞き入る参加者

井上淳氏、釧路支部の歴史を語る 歴代支部長から学ぶ昼食会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は23日に歴代の支部長から学ぶ昼食会を開催しました。1979年から17年間、2代目釧路支部支部長を務めた東邦コンサルタント会長の井上淳氏が、釧路支部の設立や同友会の歴史について報告しました。

 井上氏は「当時は札幌から事務局員が足を運び、会員拡大に尽力していた。中小企業の自立を目指す同友会理念と、事務局員の熱心な行動に心を動かされた」と入会の経緯を語りました。また、1975年の釧路支部設立当時を振り返り「同友会の名前を世間に広げることから活動が始まった。中小企業は自ら身を守らなければいけないという危機感を強く感じ、同友会理念を地域に拡げようと使命感を持って支部長として取り組んだ」と語りました。

 最後に「同友会で35年学んだことで経営者としても成長できた。良い経営とは強い経営であり、強い経営とは、弱い者を守ることができる経営だ。事業を継続するだけでなく、従業員を守ることも重要な役割だ」と締め括りました。
 
 報告後は、釧路支部設立当時から現在までの同友会の資料が保管されている会長室兼図書室と、昭和初期から平成までの文庫本1万冊以上が保管されている別館の資料館を見学しました。

▼釧路支部の歴史を語る井上氏

▼井上氏と参加者の集合写真

▼会長室に保管されている同友会の資料集

町議会議員との懇談会を開催 別海地区会


 南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・77社)は9日に町議会議員との焼肉懇談会を郊楽苑で開催し、議員との交流を深めました。別海町では2009年に中小企業振興基本条例が制定され、中小企業振興策を町の政策の中心に据えるためには議員の協力は不可欠です。別海町議会議員全19名のうち、6名が同友会会員でもあります。
 寺井会長は「別海地区会では医良同友、町民拡大会議など活発に活動を展開している。議員との交流会を開催して3年目を迎えるが、議員の皆様にはこの交流会を通じ同友会の活動に対してさらに理解を深めていただきたい」と挨拶しました。
 町議会議員を代表し渡辺議長が「私も同友会の一員だが、日頃から同友会の活動は素晴しいと思っている。別海町をより良い街にするために、共に活動していきたい」と語りました。

▼開会の挨拶をする寺井会長

▼町議会議員を代表して挨拶する渡辺議長

▼閉会の挨拶をする山崎副会長

▼交流を深める参加者

人間の衣食住を支える羊の魅力 白糠地区会懇談会


 釧路支部白糠地区会(美馬俊哉世話人)は4日、地域の食材を知る懇談会を開催しました。今回は茶路めん羊牧場社長の武藤浩史氏が「羊の魅力発信と地域貢献」と題して講演しました。講演後は茶路産の食材を使用した料理を囲んで交流を深めました。

 武藤氏は「畜産大学の学生時代に食べた羊肉の味が忘れられず、羊飼いの道を歩み始めた。高温湿潤な気候の日本では牧羊が難しいこともあって、国内で消費される羊肉は99%以上が輸入で、国産の羊も80%が冷涼な北海道で飼育されている。羊毛と違い長期保存ができない食肉は新鮮なほど美味しく、近隣農家の有機野菜など、羊にも地場産食材を食べさせることで、より品質の良い肉になる。北海道産羊肉の味は格別だ」と自社牧場の羊の魅力を語りました。
また、「世界中で1000品種以上の羊が飼育されており、衣類や寝具、食肉など多種多様な形で人間の生活を支えている。羊と人間は8000年もの付き合いがあり、貴重な命を余すところなく活用したい」と述べました。

 交流会では、茶路めん羊牧場のラム肉を使用したカルパッチョやパスタなど、参加者は地場食材ばかりを使用した料理を堪能しました。丹精こめて育てたラム肉の料理を前に武藤氏は「羊肉はジンギスカンの他にも様々な肉料理に使用できる。50年、100年と事業継承して郷土の食材として羊肉を守り抜き、魅力を発信していきたい」と締め括りました。

▼羊の魅力を語った武藤氏

▼講演会の様子

「レストランはまなす」が提供する地場食材を使用した料理

▼茶路めん羊牧場のラム肉と地場野菜のロースト

▼茶路めん羊牧場のラム肉とリコッタサラータ(チーズを塩漬けして熟成させたもの)のカルパッチョ

★茶路めん羊牧場のホームページはこちらからご覧いただけます。
http://charomen.com/

★レストランはまなすのホームページはこちらからご覧いただけます。
http://hamanasu1990.web.fc2.com/

 

社員一人一人が主役 釧路支部8月例会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は3日に8月例会を開催し、「社員共育から地域密着経営へ」と題して北海道同友会理事で鳥海(ちょうかい)代表取締役の大石清司氏が報告しました。

 大石氏は札幌市で不動産経営のかたわら函館市にて「パチンコ富士」を経営しています。

 大石氏は「15年前は経営方針の行き違いから社員の18人中13人が職場放棄をしてまともに仕事ができない状況だったが、お客様が残って仕事をする社員に協力して仕事を教えてくれた。当初は素人集団だったので、人はなぜパチンコをするのかから学びを始めた」と自社の沿革について語りました。

 さらに「全社員の共育として週に一回清掃員さんを含めてグループ討論を行っている。大したことがない意見でも取り入れて実践している。たとえ失敗してもそれは全て会社の財産になる」と自社で実践している共育について語りました。

 また、全国から注目を集めている「函館もりあげ隊」について、「生産者・自営業者・中小企業が連帯を深め、市民からの信頼と期待を高めることで地域全体に活気を取り戻そうという思いを持った人たちの集まり。パチンコ富士でも日曜日に朝市を開催したり、パチンコの景品も9割以上が地元の商品を取り扱ってる。またチラシや店内の掲示板にも函館市の様々な情報を発信している」と地域密着型の経営について紹介しました。

▼社員の共育にについて語る大石氏

▼熱心に聞き入る参加者