釧路支部幹部大学同窓会(岸本真希人会長)は30日に、経済学公開講座第二講を開催しました。今回は商品価値の決定と分配について、釧路公立大学で経済学説史を教えている神野照敏准教授が講演しました。
神野氏は分配理論について、「賃金は労働者およびその家族の生存費によって説明され、利潤は純生産物から地代と賃金を控除した残余としてみなす古典派、生産要素が生産にどれだけ貢献したかによって賃金や利潤が決まる新古典派、そして投資需要、消費需要から賃金や利潤を導き出すポスト・ケインジアンのマクロ分配理論の三つの理論によって分析されてきた」と述べました。
さらに、「グローバル経済において一国の労働者たちは世界中に存在する産業予備軍との競争にさらされることで賃金水準を低く抑えられることになり、その結果物価水準は下落傾向に陥っている」と現在のデフレ問題ついて語りました。
▼分配理論について語る神野氏