根室支部(福井富士雄支部長)は8日に支部例会、10日に山高会例会、14日に番頭会例会を開き、会員が学びを深めました。
支部例会では、同友会会員と市内2高校の進路指導担当、就職担当者を交え「企業はこんな人材を求めている」をテーマにパネルディスカッションを行いました。冒頭でナカイチの田嶋氏(共育・共同求人委員長)は、近年新卒者を採用した実績について触れ、「選んでいる業種がどんな仕事をしているところなのか、もっとよくリサーチすべきだと感じる。仕事をよく知ることで面白みも出てくるはずだ。また、メールの発達により若者の会話能力が著しく低下しているのではないか」と警鐘を鳴らしました。
根室印刷の山田氏(政策委員長)は「就職は生徒の一生を決めかねない重要なものだ。それだけに、受け入れる企業側の責任も非常に大きい。同時に学生は、入社を志す会社が何をしている会社なのかをもっとよく知る必要がある。
参加者からは「部活動などを通じて、人間関係の構築をより一層促す必要がある」や「進路決定までのプロセスは見えない部分が多いので、学校側と情報共有することが大事だ」との意見があり、活発な討論がなされました。
また、先月のオホーツク道研に参加したナオエ石油の魚谷直世氏が山高会例会で報告しました。
魚谷氏は人育てをテーマにした第1分科会に参加しました。魚谷氏は「植松氏自身には不可能という言葉がなかった。常に前向きであることの大事さが伝わってきた。初めて道研に参加し、さまざまな人と意見を交わすことができ、今後の企業活動に取り入れる点が多い。また参加したい」と述べ道研での学びを強調しました。
14日に開かれた番頭会例会では同友会の古典「人を生かす経営」を参加者全員で読み合わせをし、同友会が掲げる労使関係の見解について学びを深めました。
「労使見解」が作成された背景は、戦後労働運動が盛んになり、中小企業にも労働組合が結成され労使間の争議が相次ぎ、中小企業経営を根底からゆさぶる事態を招いたことがあります。同友会の偉大な先駆者たちは力による解決ではなく、話し合いを基調にした中小企業にふさわしい近代的な労使関係の確立に血のにじむ苦労を重ねました。その体験をまとめたものが「労使見解」です。同友会では、経営指針成分化や社員教育を考える場合、必ず「労使見解」に学ぶことを強調しています。
参加者はテキストの読みあわせを行いながら、生まれた背景や中小企業における労使関係の見解のポイントについて討論しました。