同友会釧路支部(横地敏光支部長)は17日に3月例会を開き、あんずカンパニーの須藤隆昭さんとシルバーシティときわ台ヒルズの原澤芳男さんが、業界の現状と自社の経営戦略を報告しました。
平成3年に創業してから着実に右肩上がりの成長を続けているあんずカンパニーの須藤さんは「実働している鍼灸師の数は年々増加傾向にあるが、開業して成功している鍼灸師は全体の3割しかいない。学校卒業後、他業種を志す人が半数以上いるというのが現実。業界全体として施術の質が問題視されている」と業界の現状を語りました。さらに「健康産業市場は今後さらに大きく成長するだろう。国民の7%しか鍼灸体験がないという現状だが、地域に根ざした企業として鍼灸がより身近なものと思ってもらえるように、幅広い事業展開を目指したい」と今後の経営に対する意欲を示しました。
また昨年11月に釧路市内春採に介護付き有料老人ホームをオープンさせた原澤さんは「業界は東京都内や大都市圏では激戦状態だ。他施設との差別化を図ることが迫られている。ときわ台ヒルズでは釧路の人を採用し、食材は全て地産地消にするという徹底的なこだわりを持って運営している」と語りました。また「老人ホームというと閉鎖的なイメージがあるが、施設が主体となり東京や海外との相互交流をし、釧路が誇る国内有数の魅力を外部にアピールすることが地域の活性化につながるだろう」と強調しました。
【須藤氏】
【原澤氏】