釧路支部幹部大学同窓会(岸本真希人会長)は16日に、経済学公開講座を開講しました。第一講の今回は資本主義経済について「労働者と資本家の誕生」と題して、釧路公立大学准教授の神野照敏氏が講演しました。
神野氏は「現代社会において格差社会や貧困問題という言葉がよく使われる。なぜこのような問題が再び取りざたされているのか。第一講ではマルクスの資本主義経済分析を取り上げ、資本主義経済における労働者の置かれた立場について考えていきたい」と述べました。
続いて神野氏は「資本主義社会は、生産手段を所有する資本家と生産手段を持たずに自らの労働力を商品として売る労働者からなる社会。この社会の原動力は剰余価値の生産だ。生産過程で剰余価値が発生するのは労働者が賃金以上働いてるためであり、労働と賃金が等価交換になっていない」と資本の循環過程を図で表し、説明しました。ただし資本家について「資本家自身も疎外され、競争社会のため安住の地はない」と語りました。
次回は7月30日(金)18時30分より三ッ輪ビル3階で「100円ショップの価格の秘密」と題して、神野氏が講演します。
▼資本主義経済のメカニズムを語る神野氏