釧路支部(亀岡孝支部長・472社)は10月28日、10月例会を釧路キャッスルホテルで開催し、「会社をつぶさないために、手を打つべきこと」と題して釧路スチレン代表取締役の羽田野善光氏と丸坂釧路電工代表取締役の坂口裕二氏が報告しました。
羽田野氏は他業種での経験を経て発泡スチロール容器製造販売の釧路スチレンに入社しました。入社後2年間は自身の勉強に費やしたそうですが、原油高による資材高騰を受けて自社の改革に着手。「従業員に商品の価値をしっかりと解ってもらうことが第一歩。当社では従業員全員が製造から配送まで携わる体制作りに取り組んでいる」と述べました。また自身の失敗談や魚函業界の現状について紹介がありました。
▼「釧路港に水揚げされる魚種にも注意している」と羽田野氏
続く坂口氏の報告では父親から事業を継承してからの取り組みが紹介され「朝礼や会議はかしこまってしまい、意図がうまく伝わらない恐れがある。現場で経営者が生の声で問いかけ、現場の意見を受け取ることに重点を置いている。率先して現場に出ることで自社の状態を客観的に把握するようにしている」と述べました。短期的には現場へ赴き情熱的に仕事をこなし、長期的には自社の姿を冷静に見極めて行動するというメリハリをつけた経営方針が感じられる報告でした。
▼「経営には常に臆病さを持って臨んでいる」と坂口氏
二氏の報告の後「会社を潰さないために、見失ってはいけないものは何か?」と題したグループ討論では自社の課題などを率直に述べあい、それぞれの対処法などを紹介することで時代に即した話題での学び合いがありました。