▼ 市民資金(ファイナンス)の取り組みを紹介する佐野センター長
▼ グループ討論では、活発な情報交換が行われました。
5月24日(木)に釧路支部5月例会を開催し、この4月に釧路公立大学地域経済研究センター長に就任した佐野修久教授が「市民のお金で地域を創る!〜お金の域内循環を考える〜」をテーマに講演しました。
人口減少や産業衰退など多くの地域が深い課題を抱えている一方で、住民自らが出資をしてサポートする取り組みが全国各地で展開されています。「主体的な意思を持った一般の市民等が提供する志ある資金を“市民資金(ファイナンス)”と名づけた。全国的な先進事例として新潟県村上市の取り組みが興味深い。町屋や駅舎の再生をするプロジェクトで取り組んだところ、2800名の市民から2000万円の資金が集まった。また、経営難に苦しむ動物園、路面電車などでも成功事例が生まれている」と、数々の事例を紹介しました。
また「浜頓別町のNPO法人北海道グリーンファンドが取り組む風力発電事業をはじめ太陽光発電や森林の再生など、環境分野での取り組みが活発だ。最近では、被災地支援の中でも市民資金が活用されている」という傾向にも触れました。
最後に「市民自らがお金を出すことにより、事業に対する当事者意識が生まれ、地域への愛着心が育まれる。また、市民資金はお金の域内循環を促し、やがては質の高い公共サービスの実現にもつながる。各地で、この動きが広がって欲しい」とまとめました。
その後、グループに分かれて感想などを述べ合い「自分の地域だったら、どのような事業が展開できるか」という視点で、様々な意見や提案が出されました。