釧路支部(亀岡孝支部長)は21日に9月例会を開催し、朝日新聞記者の中島隆氏が「『魂の中小企業』著者が語る経営者群像」と題して講演しました。
中島氏は、記者として25年目を迎える今年4月に朝日新聞でただ一人の「中小企業専門記者」になりました。中小企業経営の真髄を世の中に伝える『魂の中小企業』を連載し、単行本としても出版されています。
「マスコミにおける中小企業は弱いもの、いじめられるもの、問題を抱えるものという位置付けだったが、ある経営者との出会いが私の目を中小企業へ向けさせるきっかけになった。中小企業家の逃げない、挑戦する、会社と社員を守るという熱意に触れ、感銘を受けたことが今でも忘れられない」と中小企業専門記者になった理由を述べました。
また、東日本大震災のあとも地域を根幹から支えている中小企業の実態を報告し、「被災地には、風評被害で大手が引き上げていく中で、店を再開させたクリーニング店や、工場がなくなっても地域の雇用は守るとの思いで事業を継続し、頑張っている部品工場もある」と述べ、中小企業と地域の絆を紹介しました。
最後に「日本の企業の99%、労働者の80%は中小企業で働いている。その事実を発信していく必要がある。中小企業経営には人間ドラマがあり、覚悟と決意が込められている現場だ。これからも中小企業を応援していきたい」と締め括りました。
▼自ら中小企業専門記者となった中島氏
▼熱心に聞き入る参加者