釧路支部(亀岡孝支部長・463社)は22日、40名が参加して6月例会を開催し、「社員が本気になる会社づくり」をテーマに札幌支部会員の(株)どうきゆう社長の中西泰司氏が経営体験報告を行いました。
中西氏は1986年にどうきゆうにアルバイト調理師として入社し、2000年に社長に就任した異色の経歴を持つ経営者です。氏は先代社長から事業承継する際のエピソードや、5年前から進めている「社員が主役の企業づくり」について報告し、「かつては徹底した管理経営を行い、外食産業で不可欠とされる時間とコストに対する意識を従業員に植え付け、生産性の向上を進めていた。しかし、これからの時代は知識を学ぶことよりも、実際の体験の中から感性を学ぶ教育が必要だと考えるようになり、現在のような企業経営の形になってきた」と述べました。
どうきゆうでは社員に対して連続10日間の休暇と活動費5万円の支給や、「社長合宿」と呼ばれる中西氏と寝食を共にするキャンプ、就業形態に合わせた経営理念研修会を行っています。これは「従業員との絶対的な信頼関係が経営のベースにある」と話す中西氏が作りだした、正に全社一丸体制を築く手段です。中西氏は「会社の経営理念を社員が理解するうえで、理念を作った社長がどんな人で、どんな考えを持っているのかを知るとこは不可欠だ。会社の中で経営者は労働力と引き換えに従業員とどのように接し、何を提供するのかを考える必要がある」と述べました。
また中西氏は労使関係についても触れ、「経営者としてのやりがい、生きがいとは理念の追求だ。私が考える理念は『誰かのために何かをする』こと。私の名刺には『従業員の幸せ』が『お客様の幸せ』よりも前に書かれている。社長の私が社員の幸せのために何かをすることによって、社員がお客様の幸せのために役立てると考えているからだ」と労使見解に沿った人間尊重経営を実践する中西氏は、同社自転車部の練習で日焼けした顔を輝かせました。
当日は中西氏の報告を受けて「全社一丸体制を作るための経営者と社員の人間関係」をテーマにグループ討論が行われ、参加者は信頼関係の構築方法等について議論を展開しました。
▼「質の高い生きがいとやりがいの追求が心の豊かさを生む」と話す中西氏
▼板書とジェスチャーを交えて講演する中西氏
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