南しれとこ支部別海地区会(寺井範男会長・63社)は9月30日、9月例会を交流館ぷらとで開き、「同友会 酪農郷元気セミナー」と題して別海町出身で酪農学園大学の吉野宣彦教授が酪農と他産業のかかわりについて講演しました。
冒頭、磯田副町長が「別海町に同友会が誕生し、地域経済活性化に大きな役割を果たしている」と、この春「中小企業振興基本条例」が全国の町村に先駆けて施行された同町の経済振興を行政と同友会が協力して推進していることに期待の挨拶を述べました。
吉野教授は別海町と同規模の英国や米国の酪農地帯を比較し、多頭化によって収益が悪化する原因について報告しました。さらに「自家製チーズの生産などによる付加価値の創造も一つの手段だ。英国はHedge(ヘッジ)と呼ばれる生垣風の牧柵を作り、メンテナンスは請負業者に依頼して雇用を創出している。整備された魅力的な景観は観光客を誘致している」と酪農と観光の融合について問題提起しました。また「同友会の共存的競争関係という学び合いの精神を酪農業界も取り入れるべきだ」と指摘しました。
今後の別海での酪農の在り方についての方向性が示されるセミナーとなりました。
▼吉野教授
▼講演風景