同友会釧路支部厚岸地区会(中村一明会長45社)は7月20日に厚岸地域大学第9講を開講し、『厚岸の石山と炭鉱』と題して、厚岸町学芸員の熊崎能夫博氏が講演しました。
熊崎氏は「大正6年の鉄道開通と同時に、厚岸町上尾幌で小規模ではあったが採鉱がスタートした。その後昭和10年代に入り、国家総動員法のもと国策として採鉱が続けられ、成人だけではなく小学生800人ほども入坑していたほど活況を呈していた。しかし、戦争末期には大規模に採鉱していた空知地方や九州の筑豊炭田に人員が動員され、上尾幌の炭鉱は一時停滞した時期がある。戦後は朝鮮戦争特需があったものの、エネルギーが徐々に石油製品へ転換するに従い炭鉱の規模は縮小してきた」と厚岸町の炭鉱についての歴史的背景を語りました。
また同氏は「門静の石は当時随一の品質を誇っており、明治42年から大正9年まで続いた釧路築港期には多量の門静産の石が使われてきた。今でも道路、鉄道、港湾等に使われており、その品質の高さがうかがえる」と述べました。
厚岸地域大学は7月20日をもって1年間のカリキュラムをすべて終了しました。
【講演する熊崎氏】
【宮原学長(左)から厚岸マイスター認定証を受け取る受講者たち】