摩周地区会(竹森英彦会長)は24日に8月例会を開催しました。「エゾシカ肉の利活用による地域活性化」と題して北泉開発常務取締役で釧路支部幹事長の曽我部元親氏が報告しました。
北泉開発では、本来の砂利・砕石・砂の採掘、墓石の製造販売などの事業に加え、2004年からは増え続ける野生のエゾシカを地場食材として活用し、地産地消の推進とエゾシカ被害の減少に取り組む一時養鹿事業を展開しています。
曽我部氏は「3年前から東京農業大学で始まったエゾシカについて学ぶ『エゾシカ学』が注目されている。エゾシカの生態や処理方法、食肉加工から販売、経営といった総合的な学問を学ぶことができるため、受講する学生も増加している」とし、栄養学などの分野でも注目されているエゾシカ肉について紹介しました。また、「鹿肉はヨーロッパでは『ジビエ』という高級食材で提供されている。国内でも大手外食チェーンなどとのタイアップ商品が登場し、食材としての価値が認められてきている」と鹿肉の需要が拡大している背景について説明しました。
最後に「年々増加するエゾシカの食害を防ぐには、エゾシカを食材として消費することが最も効果的だ。野生のエゾシカを食肉として安定供給できれば、1つの産業として確立でき、地域経済の活性化にもつながる。今後もエゾシカ肉の魅力を伝えていきたい」と締め括りました。
▼エゾシカ肉の魅力について語る曽我部氏
▼熱心に聞き入る参加者