一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

日本の歴史を紐解く 幹部大学第3講


 釧路支部は1月29日に幹部大学第3講を開催し、釧路公立大学の高嶋弘志教授が「歴史は繰り返す〜過去から学ぶもの〜」と題して講義を行いました。

 釧路公立大学で歴史の授業を担当している高嶋氏は、「日々の講義を行う中で気づいたことがある。それは日本が同じ歴史を繰り返しているということだ」と話し、日本の歴史を4つの時期に分けて説明しました。1つは目標とする他国に追いつくため必死に努力する発展期、2つ目は目標国に追いつき、大国になったと自覚する到達期、3つ目は努力をやめ、孤立化していく衰退期、最後は他国に全く関心を持たず、民族主義・国家主義へと移行していく閉塞期です。

 高嶋氏は「草創期における日本の目標は中国だった。徹底的に中国の真似をし、中国と肩を並べたと意識し始めると国交を絶って孤立化した。幕末から明治初期にかけてはイギリスとドイツを目標にし、開国から国際連盟の常任理事国になるまでのわずか70年で急速な発展をとげた。しかしその後も外国との接触を絶ち、太平洋戦争での敗戦を経験した」と年表をもとに説明しました。さらに「日本は他国の真似と改良、そして物づくりの才能があり、自分たちが他国に比べて劣っていると感じた時に大きな力を発揮する。しかし一度上りつめると途端に努力を止め、外界から孤立してしまう。トップに立ったというのも実は思い込みで、日本は誇大妄想に囚われているのかもしれない」と語りました。


▲「閉塞期の日本を再び発展期にするのは、いつの時代も外国からの圧力だった」と語る高嶋氏

★次回は2月5日(金) 18:00から、場所はまなぼっとです。
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<第4講(文学)>2月5日(金)まなぼっと601
【テーマ】「タテマエとホンネ」〜夏目漱石『坊っちゃん』を通して〜
【講 師】釧路工業高等専門学校 教授 小田島 本有 氏
【内 容】
 我々は社会に属している以上、必ずタテマエとホンネを使い分けており、それができる人を
「大人」と呼んでいる。『坊っちゃん』の主人公はどうだったのか、考察してみたい。
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