一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

浜中農協の生き残り戦略から学ぶ 釧路支部7月例会


 釧路支部(亀岡孝支部長)は24日に例会を開き、地域の中小企業体である農協の生き残り戦略について、浜中町農業協同組合の石橋榮紀代表理事組合長が講演しました。同農協の組合員が生産した牛乳は、ハーゲンダッツのアイスクリームや白カルピスの原料として、全国的にも有名です。同農協は分析センターをつくり、土壌、牧草そして牛乳の成分をしっかりと調査。また、独自のシステムで個体を識別するなど、徹底した管理は高い評価を得ています。

 石橋氏は「中小企業と農協は地域の中小事業体としての共通性がある。両者とも、地域に根をはった事業体として、共に歩まなければならない宿命にある」と述べ、中小企業は地域経済を支える重要な役割があり、大企業との最大の相違点を指摘しました。

 また同氏は、「20年前の農協は、国の方針に従って組織運営をしているだけで個々の農協には戦略がなかった。しかし、農産物、金融の自由化に伴い大幅に環境が変化したことにより、具体的戦略の必要性に迫られた。戦略とは、まず自社が置かれている環境を正確に把握し、自社が持っている能力の分析を行ったうえでつくりあげなければならない。環境変化に適応する努力に他ならない」と述べ、戦略があってはじめて企業の生き残りが可能だとしました。さらに「経営者は社員に対して、企業の明るいビジョンを示さなければならない。社長の元気は社員の活力に直結する」とし、経営者の姿勢が企業運営に欠かせないと述べました。

 

 

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