一般社団法人北海道中小企業家同友会釧根事務所

会社をつぶさないために 釧路支部2月例会


 釧路支部は2月26日に例会を開き、「経済激変!会社をつぶさないために今やるべきこと」と題して萬木建設の漆崎社長、大地みらい信用金庫の遠藤専務、ファーストコンサルティングの乗山社長がそれぞれ報告しました。

 漆崎氏は現在の建設業界が置かれている現状について「大変な時代と言われてきたが、それを超えて想像のつかない時代に突入した。釧路のような寒冷地では雪や凍土で建設が思うようにできない期間があり、その欠点をカバーするために休みの日でも収入を得ることができる不動産業に進出した。しかし今日の不況で地価は下がっている」と語りました。また自身の経営体験を話し「つぶれない会社をつくるためにはまずお金を借りる前に本当に必要なお金なのかしっかり考えることと、もう1つは手形を発行しないことだ。そして銀行も担保ではなく、経営者や従業員、経営計画をしっかり見て融資をして欲しい」と強調しました。

 次に報告した遠藤専務は「急激な経済悪化の中では、今まで以上にアンテナを高くして、正確な現状認識と大局観を持った経営をすることが重要になってくる。我々地元の金融機関は経営者と長い付き合いを築き、経営者の苦労を肌で感じて相談に乗っていきたい。そして会社と従業員を五感で感じとり、融資を考えていきたい」と話しました。またこの不況を乗り切る方法について「逆風にも耐えられる体力、すなわち自己資本を蓄えることが大切だ。また日々のストレスを溜めないように、つらい事にも意味を見出す力を身につけるべきだ」と語りました。

 最後に乗山氏が報告し「今日の不況の原因の1つに経済政策の誤りがあるのではないだろうか。中小企業基本法の改正で中小企業は自助努力を余儀なくされたがそれにも限界が生じてきている。経営で悩んでいるならば見栄を捨てて相談するべきだ。地域の雇用を守っている経営者はどんなに苦しくてもその誇りを持ち続けて欲しい」と強調しました。

 報告終了後の質疑応答で「同友会でも事業をやめた経営者が沢山いるが、その仲間たちから何を学ぶべきか?」との質問に対し、漆崎氏は「事業をやめるということは諦めるということだ。我々は決して諦めず、粘り強く経営し、そして地域と共に夢を実現していくべきだ」と語りました。


【萬木建設(株) 代表取締役 漆崎 隆氏】


【大地みらい信用金庫 専務理事 遠藤 修一氏】


【ファーストコンサルティング(株) 代表取締役 乗山 徹氏】

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